Snowdin.9 ページ16
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実はPapyrus戦を見るのは初めてである。
常に「信じているから」と情けを掛けられ、向こうから攻撃をされたことは一度たりとも存在しなかった。だからこそ、今目の前で起こっている戦闘に驚かざるを得ない。
これはまるで、ハードル走のようなものではないか。
「えっ。……え?」
「最高にcoolだろ」
「いや、あの……へえ……鳴呼、うわあ、更にすごい罪悪感」
先刻のSnowdin Forestでのパズル時もそうだが、Genocideで気付かなかった事に今更気付いた。
Papyrus、超可愛い。
「地面に額を血が出るまで擦り付けて土下座したい」
「おうおう是非ともして欲しいものだな」
自慢げに言うSansをジトと見ると「何だ?」と言われた。もういいよブラコン。
そんな私の隣で、Charaが笑いながら口を開く。
「ちょ、A、Friskナンパしてるよ」
「は?!」
「?!」
木の影から顔を出すSans。
「え、面白い」とCharaの言う通りFriskはPapyrusにナンパをしていて、更にPapyrusは香水か何かをシュッと自身に掛けている。
そもそもナンパって、Frisk性別不詳じゃないか。鳴呼もう更に疑問が疑問を呼んでしまった。
「おにいちゃん(笑)としては大丈夫なの」
心底馬鹿にしたように言うCharaにSansは「ヴッ」とか何とか口ごもる。
予想だにしなかった展開にああだのこうだの言い合っていた内に、気が付いたらPapyrusはFriskへの攻撃を止めていた。
「俺様は見逃してやるぞ、人間!!!
さあ俺様の情けを受け入れろ!」
鳴呼、終わったのか。
Friskは笑顔で、私に向かってグッと、握った拳の親指を立てた。
「……何なの、アイツ」
「Chara?……あれ、」
何かを呟き気が付く頃には消えているCharaを、少し不思議に思った。
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ぅょ - 大好きです。小説周回しています。 (2023年4月28日 22時) (レス) @page17 id: e3a90b7686 (このIDを非表示/違反報告)
Ryao - もしかして、更新停止てすか? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 334e897076 (このIDを非表示/違反報告)
メル - うー!続きが気になる……(個人の意見) (2020年9月12日 20時) (レス) id: 38b2452a14 (このIDを非表示/違反報告)
ととこ - おもしろすぎます! (2020年5月21日 19時) (レス) id: 8c76124d05 (このIDを非表示/違反報告)
Noelle(プロフ) - エユ(このみ☆)さん» わ!最近全然更新出来ずに申し訳ございません...;;;励みです!笑コメントありがとうございました! (2019年4月1日 2時) (レス) id: b4a5d1b4bc (このIDを非表示/違反報告)
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