Ruins.1 ページ2
＿＿
花の善い匂い。
柔らかな感覚に目が覚め、私はバッと勢いよく起き上がった。
上からは光。目の前には、遺跡の入り口。
──戻ってきたんだ。
｢やぁ、おはよう｣
｢Chara……｣
Charaは私の横にしゃがんでいた。
立ち上がり、服に着いた土などを払う。
｢もう行くの？｣
｢うん、ここでゆっくりしてる時間は無いしね｣
Charaの姿は透けていて、もしかしたら私も？と思い自身の手を見たが、どうやら私は透けていないようだった。
｢『この世界』を再構築した力の源はAなんだから、透けるなんて有り得ないよ｣
｢Charaは？｣
｢僕はもう、随分前に死んでいるからね。あ、僕の姿は君にしか見えないから、人前で話す時とか気を付けて｣
｢へえ……うん｣
｢ま、用があったらいつでも呼んで｣
そう言って、Charaは消えた。
この先にはFloweyが居て、Torielとも時間を掛けずに出会える筈だ。
私がもう一度この世界を巡る理由。それは、『誰も殺さない』道を歩む為。
そして、みんなが覚えていないとしても、ちゃんと謝る為でもある。
前の時間軸で、Sansに｢別の時間軸では友達だったんじゃないか？｣と問われた時に何も思い出せなかったのは、覚えてないからじゃなくて、『そんな時間軸を経験していなかったから』だ。
私を操作していたプレイヤーは、相当なサイコパスかもしれない。
新しい時間軸を、私は作る。
ソウルレスになった身など、誰も攻撃してこないだろう。
今の私は『決意』で動いている。
遺跡の入り口をくぐった。
私が直接手を下した訳ではなくても、Floweyには残虐な殺し方をしてしまった。何と声をかければ善いか少し悩む。
が、その必要は無かった。
｢バーカ。この世界は、殺すか殺されるかなんだよ｣
それは、かつての私に向けられた言葉で、今の私に向けられた言葉ではない。
Floweyの前に、今正にソウルを狙われている人間が居た。
｢どういう事……？｣
｢……げっ！君は……｣
Floweyは私に気付いたようで、微妙な表情を向けられた。
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ぅょ - 大好きです。小説周回しています。 (2023年4月28日 22時) (
レス) @page17 id: e3a90b7686 (このIDを非表示/違反報告)
Ryao - もしかして、更新停止てすか？ (2020年12月15日 22時) (レス) id: 334e897076 (このIDを非表示/違反報告)
メル - うー！続きが気になる……（個人の意見） (2020年9月12日 20時) (レス) id: 38b2452a14 (このIDを非表示/違反報告)
ととこ - おもしろすぎます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 8c76124d05 (このIDを非表示/違反報告)
Noelle(プロフ) - エユ（このみ☆）さん» わ！最近全然更新出来ずに申し訳ございません...;;;励みです！笑コメントありがとうございました！ (2019年4月1日 2時) (レス) id: b4a5d1b4bc (このIDを非表示/違反報告)
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