World of End. ページ1
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「今日はいい天気だ」
初めて『決意』を抱いた時から、何日経っただろうか。
否、案外そんなに経っていないのかもしれない。
「鳥は歌い、花は咲き誇る」
ふと、光が零れる窓を見る。
確かに、今日は善い日だ。
「こんな日にはお前さんのような糞ガキは」
Snowdinに居た、愉快な骨兄弟の兄。
彼は今、殺意に満ちた瞳で私を見る。
それも仕方ないか、何せ私は、
「地獄の業火に焼かれてもらうぜ」
彼の──Sansの、大切な弟を殺してしまったのだから。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
この世界はただのゲームだ。
そう言い切ってしまえば、そこで終わる。
"私"という人物は、別次元に居る何か他の生き物に操られているコマに過ぎない。
今回も、「みんなを殺す」という一つのゲームが終了した。
私を操作していた"誰か"も、もう飽きてゲームを閉じようとしている。その、気配が伝わる。
ゲームなのだから、『RESET』出来ないのだろうか。
いつまでもSAVEとLOADを繰り返さなくてはならないのか。
……こんなこと疑問に思った所で、何も変わらないのは判ってる。早急に諦めた方が善い。
私は、ゆっくりと目を閉じた。
──しかし。
「ごきげんよう」
ニッコリとした笑みを顔に貼り付けた人物が、私に話しかけた。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
「君も物好きだよねぇ」
「プレイヤーが君を使って壊したこの世界を、君は自分で自分を犠牲にして再構築して、新しい幸せを求めるなんてさ」
「……え?鳴呼、まぁ僕も君と同じソウルレスの仲間だけどね」
「僕の名前?何て呼んでも構わないよ」
「それは厭だ、って?ワガママだなぁ、君は」
「人に名前を聞く時はまず、自分が名乗るってものでしょ」
「……"A"、ね。じゃあよろしく、A。
暇だから僕も一緒に着いていくよ」
「僕、"Chara"っていうんだ。好きに呼んでよ」
「それじゃ、行こっか」
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ぅょ - 大好きです。小説周回しています。 (2023年4月28日 22時) (レス) @page17 id: e3a90b7686 (このIDを非表示/違反報告)
Ryao - もしかして、更新停止てすか? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 334e897076 (このIDを非表示/違反報告)
メル - うー!続きが気になる……(個人の意見) (2020年9月12日 20時) (レス) id: 38b2452a14 (このIDを非表示/違反報告)
ととこ - おもしろすぎます! (2020年5月21日 19時) (レス) id: 8c76124d05 (このIDを非表示/違反報告)
Noelle(プロフ) - エユ(このみ☆)さん» わ!最近全然更新出来ずに申し訳ございません...;;;励みです!笑コメントありがとうございました! (2019年4月1日 2時) (レス) id: b4a5d1b4bc (このIDを非表示/違反報告)
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