チャンピオンロード (ページ42)

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第42話【chikuwa side】ページ42

引越しが終わった日、皆に手伝って貰ったお陰で早く済ますことが出来た。
父親と弟は俺の前の家にあったソファや古い家具をちゃっかり持って帰っていった。
いいんだけどね、別に。
新しく買い換える予定だったし。
そして今はマサイと二人でダンボール等の中身を片付け中…というのはシルク達に言った表向きの理由で、本当の理由はまた別にある。

ﾏｻｲ「どうも、Fischer'sマサイ」

『チクワ』

ﾏｻｲ「うん、この二人あるようで中々ない二人じゃない」

『動画内ではね』

本当の理由、それは二人でメインを撮ること。
正式にFischer'sとして加入したものの、仕事だとかで動画に出ている回数はサブメンバーの時と何も変わらない。
この引越し期間中、マサイとよく二人きりになる時があって、そう言えば二人で動画撮ったことないよねって成り行きで今に至る。

ﾏｻｲ「二人で何か出来る事ないかなって話してて、そう言えばあのドッキリに掛かってないやつ居たよな…？ってなった訳ですよ」

『居たな、得意気に笑って見てたあいつ』

ﾏｻｲ「今回はちぃが味方に居るから強いぞ」

チラッと楽しそうに悪巧みした顔と目が合う。
そんなに期待されちゃ頑張るしないね、マサイの為だし。
という事で、俺も釣られてニヤリと笑う。

「『おい！シルクロード！』」

ﾏｻｲ「お前何時も俺の動画ではネタを把握しておかなくちゃとか思ってんだろ！？俺は一人でも出来るぞ！？」

『俺がいるけどね』

ﾏｻｲ「双子の力をとくとご覧あれ！」

『もてなすの…？ドッキリじゃなくて…？』

マサイの日本語力は俺でもどうにもならないや。