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181）救い-cm ページ35
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こういう日に限って、商談は長引き
仕事だとはいえ、さっきのことが頭から離れない
終わった頃には、外はもう暗くて
「この後、一杯どうですか？」と誘ってくれて山本さんに
丁寧に断りを入れて、会社に戻ることにした。
あの後....どうなったのか.....
Aさんは、どう答えたのか......
知りたいところだけど、それより気になるのは
Aさんが、傷ついていないか、というところ
ああ言われた以上、あそこで何かを言わなくちゃいけなくて
だけど、宮下さんの立場も、人前ということもあって
変なことは言えないはず。
断るにしても、少なからず傷ついてるはず。
Aさんが宮下さんの申し出を“受け入れる”
それは、自然と考えに出てこなかった。
だって、Aさんは、俺のことが好きだから。
それだけは、わかる。
それだけが、救い。
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会社に着いて、営業部には寄らず、まっすぐそこに行く。
直感で、いるような気がして。
そこには、人がちらほら。
でも、すぐに見つけた。
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「すみません、少し話いいですか、宮下さん。」
「来る気がしてたよ。」
驚きもせず、振り返った。
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年10月29日 19時
