161）想像-cm ページ14
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今日買ったばかりのルームウェアを嬉しそうに持って歩くAさん
あ......そういえば.........
「Aさん、ごめん。一回、Aさんの家に行けばよかった。」
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「他に必要な物あったんじゃ...俺、気づかなくて....」
自分の家に連れてくることに、いっぱいいっぱいで
ぜんぜんAさんのこと考えられなかった。
女性は、いろいろ必要なものあるだろうに....
だけど、Aさんは
「大丈夫だよ！必要最低限のものは、ポーチにいつも、入れてるから。」
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「でも.....今度、持ってきてもいい？」
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「チャンミンくんの家に、私の物、いろいろ置いてもいい？」
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「もちろん。全部持ってきてください。」
「全部ー？それは、大変ー！」
笑いながら、バスルームに消えていく。
意味、わかってないなー。
全部持ってきて、
いっしょに暮らそうって意味なのに。
でも、Aさんらしい。
俺を気遣って、言ってくれたのがわかる。
働き始めた頃は、ここだけは気の休める場所であってほしいと思って借りた部屋
どこかで、いつかこの生活に終わりが来るんじゃないかと
物も増やさないように、シンプルに暮していたのに
だんだんと気のおける友だち、先輩、上司も増えて
それに、大切な人に出逢えて
その人が、俺の部屋に自分の物を置きたいと言ってくれて
これから、本当にここが帰りたくなる場所になっていくと思ったら
泣きそうになった。
今すぐ、バスルームのドアを開けて、抱きしめたい。
いや、それは、怒るよな、Aさん。
赤い顔、想像できる。
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年10月29日 19時
