3）無愛想 ページ3
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「おはようございます。」
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「今日から、ここでお世話になります、シム•チャンミンです。」
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「昨年度までは開発部にいました。」
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「早く営業部の皆さんの力になれるよう頑張ります。」
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「よろしくお願いします。」
整った顔、モデル体型、流暢な日本語で話す彼
他の人と違って、笑顔もなく、少し、無愛想
それにしても、でかい。
それが第一印象だった。
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「ということで、石井と佐野のとこで、佐々木。」
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「稲垣と古川のとこで、チャンミン。」
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「小林と出村のとこで、八戸。」
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「まあ、担当は決めたけど、わからないところは誰に聞いてもいいし、誰と仕事してくれても構わないから。」
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「もちろん、遠慮なく俺も頼って。」
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この会社の好きなところ
一応、担当は決まっているものの
誰がどの仕事に挑戦してもいいし
誰が誰に仕事を教えてもいいところ
上司も協力的なところ
みんなでやってる、って感じがすごく好き。
「加奈ちゃん。初めまして。佐野Aと言います。」
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「そんなに緊張しないで。」
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「いっしょに楽しく仕事、していこうね」
「私は、石井知実。そうそう、みんな優しいから大丈夫。よろしくね。」
私と知実の間のデスクに
新卒採用で入った佐々木加奈ちゃん。
新しいスーツに包まれて
恥ずかしそうに、嬉しそうに
はい、と言って笑ってくれた。
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年8月29日 16時
