てがみ-4 ページ29
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Aがフランスに旅立つ日、
５人で空港に見送りに来ていた。
「わざわざ、いいのに…」
いつも強気なくせに、今日は遠慮がち。
それでも変わらない笑顔。
「じゃあそろそろ行くね！」
JJ「ファイティン！」
YC「元気でね！」
「次会うときはもっと東方神起をかっこよくしてあげるから！」
JS「お！頼もしいなぁ〜！」
YN「体に気をつけて！」
「うん！チャンミン、これ...」
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Aは僕の前に来て小さな袋を差し出す。
CM「なんですか？」
袋の中を見ると、
ラッピングされた袋と
韓国語でかかれた小さなメモ。
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『食べて！手作り！』
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CM「これ…」
「チャンミンのために、
昨日必死に作ったんだから！」
ラッピングされた袋の中には小さなケーキ、
Aの手作り。
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いつだったかな。
いつかの湿気の多い日。
いつものように、
ヒョンたちよりも長く会話する。
「私、手先は器用だと思うけど、
料理はどうしても好きになれない、苦手。」
CM「料理は作ってほしいな〜
あ、作る相手もいないし？ははは」
「うるさい！
じゃあ。チャンミンの理想の女の人って、
料理もできる人なの？」
CM「そーですね。
料理ができて〜女性らしくて、
優しい人が理想です。
あ！Aと正反対かも」
「むかつくー！
私は、リードしてくれて〜
料理も作ってくれて〜優しい人がいい。
あ、私もチャンミンとは正反対！」
すぐ対抗して言い合う僕たち。
本当は、料理ができなくていい、
女性らしく振舞わなくていい、
仕事を一生懸命頑張ってる人、
夢を持っている人、
笑顔になると周りも明るくなる、
そんなAが、
僕の理想だって言いたかったんだ。
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CM「A」
本当は言ってしまおうと思った
自分の気持ち。
でも、これから夢に向かって旅立つ
Aには言えなかった。
言っちゃいけない
そう思った
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いつかまた会って、
僕がAの理想の人になれたとき、
その時のために、とっておこう
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僕にとってはもう、なっているけど。
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「じゃあ、行くね。
ありがとう。東方神起、最高ー！」
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Aはまた、自分の言ったことに笑った。
僕たちに背中を向けて歩き出す。
ちゃんと言おう、
このままじゃダメだ。
これだけは、伝えよう
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CM「A、ありがとう。
ヌナならなれますよ、世界一に。」
「こういうときだけヌナって呼ぶなー！」
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JS「あ！また言った！」
YN「あははは」
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年5月21日 22時
