NAO -3 ページ13
.
ある日、また彼に呼び出される。
今度は隣に彼女はいなくて、
大好きな彼、一人だった。
「ユノ、どうしたの？」
安心したのもつかの間、
彼から聞かされる言葉に
私は耳を塞ぎたかった。
.
.
YN「結婚するんだ。」
.
.
今までと違う
私に意見を求めるわけでもなく、
私の顔色を疑うわけでもなく、
彼が自分でちゃんと出した答えだった。
.
「おめでとう」
うまく笑えていたかな。
YN「一番に伝えたくてさ。」
嬉しそうに彼も笑った。
突然、彼が「チャンミンと別れたんだって？」と言った。
私は、ただうなづく。
そんな私を責めるわけでもなく、
「そっか」と言った後、
私の気持ちに、1ミリも気づいていない彼が
「早くAも幸せになってほしいな。」
そう呟いた。
罪がない彼の言葉。
その彼の言葉で、
私の中で何かが崩れて、
溢れだす涙を、
止めることはできなかった。
YN「A...？」
.
.
「ユノが私を選んでくれれば...
私はすぐに幸せになれるのに。」
.
.
きっと鈍感なユノでも、
この言葉と涙で気づいたよね。
彼は少し驚いた後、
迷うことなく私を抱きしめた。
YN「僕の彼女は弱い人で、
僕がいなきゃ生きていけない。
でも、Aは違う。
僕がいなくても幸せになれる。」
そして一言、
「気づいてあげられなくて、ごめん。」と。
.
そんな言葉は聞きたくない。
聞きたくないよ。
小さい頃からずっと一緒にいたあなたに惹かれて、
私はあなたに恋をした。
ずっといっしょにいたから、
いつかこの想いが伝わればいいなって、
思っていたのは
やっぱり私だけ。
ずっと一緒にいた私の気持ちを知っても、
「彼女は僕がいなきゃ生きていけない」
と言って離れていく。
ずるいよね。
「Aの隣が一番落ち着く」
って言ったのはユノなのに。
.
何度も、何度も
諦めようって思った。
でも、諦めようと思うたび、
あなたはまた優しくする。
今だってそう
同じ気持ちじゃないなら…
抱きしめないで。
「ごめん。」なんて聞きたくない。
「Aは僕がいなくても幸せになれる」なんて、
ユノが勝手に決めないで。
.
.
ユノは私のこと何もわかってない。
私もユノがいないと生きていけないんだよ。
ユノが大好きなんだよ。
そろそろ、気づいてくれてもいいんじゃない？
あんなに、一緒にいたのに....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年5月21日 22時
