28話 ページ30
「『あの、』」
なんとなく口を開いてみたら、声が重なった。
貴「あ、お先どうぞ」
梶『いやいや、Aちゃんから』
特に何でもないようなことだったんだけど、でも、いつかは伝えたいなって思ってたから。
貴「なんか、自分でも不思議なんですけど、梶さんの隣に居ると、とても落ち着きます。梶さんと一緒に居ると、自分が知らない自分が居て、まるで世界に色がついていくみたいで。楽しいんです。だから本当に、こんな私と一緒に居てくれる梶さんに感謝してるんです。」
ずっと前から言っておきたかった。
梶『っ(照)そ、そか』
貴「はい!梶さんの隣は暖かくて、心地いいです。安心しちゃいます。だから、もし良かったらですけど、これからも、一緒に居てもいい、ですか?」
自分でも良く分からない言葉が口から溢れでた。言い終わった時にはとても恥ずかしい言葉を口にしていたことに気づく。
あれ、こんなこと言うつもりじゃ無かったんだけど…
梶『え』
梶さんの驚きと困惑が混ざった顔。
貴「はっ、あ、何言ってんだろ私。すいません(笑)今の忘れてくだs...っ!!」
自分でも訳が分からなくて、否定しようとした瞬間、梶さんの匂いに包まれた。
抱き締められているのだと、しばらく時間が経ってから気づく。
貴「あ、あの、梶さん?」
梶『っ、ごめん。でも、今のはAちゃんが悪い。今のはダメだよ。反則。』
梶さんが私の肩に顔を埋めて呟くように言葉を紡ぐ。
梶『ねぇ、Aちゃん。今から大事な話するね』
強く抱き締められていた体を解放され、強く、真剣な瞳に捕らえられる。
その瞳は、逸らすことを許されないかのように、私を映す。
そして、梶さんの口が動く。
梶『…俺、Aちゃんが好きです。』
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東條にこ(プロフ) - とても面白かったです(*≧∀≦*) 更新がんばって下さい(^-^ゞ (2016年8月2日 14時) (レス) id: db321f67f6 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - すごく面白いです!!!!更新頑張ってください!!楽しみにしてます!!! (2016年2月12日 14時) (レス) id: 97238a2c01 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃめる。(プロフ) - 千波瑠さん» 感想ありがとうございます!是非ご自身に当てはめてみてください! (2016年1月24日 17時) (レス) id: 13cf9c8a94 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃめる。(プロフ) - ヒナ兵長wさん» 感想ありがとうございます!更新頑張ります! (2016年1月24日 17時) (レス) id: 13cf9c8a94 (このIDを非表示/違反報告)
千波瑠(プロフ) - 梶君と夢主ちゃんがかわいくていつも楽しみにしてます!! (2016年1月24日 16時) (レス) id: 14760885d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃめる。 | 作成日時:2016年1月7日 17時