クールな彼女と梶裕貴。

27話 ページ29

下「zZZ....zZZ...」



隣から、規則正しい寝息が聞こえる。


下野さんは完全に酔い潰れてしまい、私に寄りかかって寝てしまった。


梶『ごめんね、Aちゃん。下野さん、ベッドに運んでくる」


よいしょ、と言って私によりかかっていた下野さんを抱き抱えて寝室に消えて行った。


あの後、3人で楽しく色んなことを話した。

私の学校のこととか、梶さんと下野さんのお仕事の話とか、プライベートでも仲がいいとか、ラジオもやってたとか、梶さんの若い頃の話も。私の知らない梶さんの話が聞けて、とても楽しかった。


なんて数分前のことを思い出していたら、梶さんが帰ってきた。


梶『何？ニヤニヤして(笑)』



貴「え？してました？私、」


梶『ふふ、うん(笑)』



どうやら顔に出ていたらしい。

うわぁ、恥ずかしい。


貴「今日、とても楽しかったなぁ、って思ってたんです」


梶『うん、俺も楽しかった(笑)』


貴「下野さんも、今日初めましてだけど、良い人ですね」


梶『うん、とってもね。お人好し過ぎて、たまに心配になるけど(笑)』



貴「それに、梶さんの新しい一面とか、私の初めて知る梶さんの話とかも聞けて、とても楽しかったです」


梶『俺も。Aちゃんの学校のこととか、バイトのこととかも聞けて、嬉しかったよ』


貴「…な、なんか照れますね(笑)」


梶『そ、うだね(照)』


しばらく沈黙が続いたけど、別に心地悪くなんてなくて、むしろ時間がゆっくり過ぎていく感じがして、好きだな、なんて思った。

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