《番外》SEVENTEENになるはずの紅一点 (ページ28)

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本気度を出すためにジスオッパ以外の子もターゲットにすることになり、作戦会議中に呼ばれたチャニはその子たちに悟られないよう「なんかヒョンたちが怒ってるみたいで……」とメンバーたちを集めに行った。

何となくざわつき始めたところでスンチョリオッパが不機嫌そうに勢いよくドアを閉める。その音だけで威圧感があるのはどういう魔法なんでしょうか。

「おい、全員集めろ」

ドユニオッパの一声で散り散りになっていたメンバーたちが集められた。

宿舎住んでないやつは退いてろ、と言われサムエリと輪から抜ける。よほど怖いのか、末っ子は隣に並んだ私のTシャツの裾をぎゅっと握っていた。ごめん、付き合わせて。私たちのおかしな歓迎会に。

「この中で最後に宿舎の掃除したの誰だ？マネージャーのヒョンが宿舎見に行ったらすげー汚かったってよ。お前らの家だろうが。掃除もしないで遊んでんのか？」

しん、と静かになった部屋では誰かの咳の音でも信じられないくらいによく響く。

今のところ私は女子練習生の宿舎にいるから彼らの宿舎の様子はあまり分かっていない。前に一度歓迎会をしてもらいに行った時はちょっと掃除したって言ってたけど、それでも荒れてたしなぁ。
人数も多いし、一回洗濯をするだけでも大変なんだってスングァニが愚痴をこぼしているのを聞いた。

「長くやってきてる奴らはわかってるだろ？ミンギュもウォヌも、スニョンも」
「はい…」
「お前らが指示してやらせるとか、最初にやるとか、何とかしろよ。他の奴らが遊んでたら一緒になって遊ぶのか？おかしいだろ」
「すいません…」

ドッキリだってわかってる。
わかってはいるけど、これって普通のお説教と何も変わらないのでは？

これを機会に言いたいことを言ってしまおうと考えているんじゃ、と思ったところで最初の火がジスオッパに飛んだ。

「ジス、お前も掃除するんだよ」
「う、うん、わかった」
「おい、ほんとにわかってんのか？年上か年下かの話じゃないんだよ。お前が一番遅くに入ってきたんだろ。年功序列じゃなくて、後輩は後輩の仕事をやるべきだろうが」
「うん…」

ジスオッパのような立場の人は難しいのだと思う。
スンチョリオッパたちと同い年で一番年上の括りにいるけど、この中で最後に入ってきたから1番の後輩。自分より年下の子たちは全員先輩になる。