《番外》SEVENTEENになるはずの紅一点 (ページ24)

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それまでのヒョンはヌナに対してちょっと余所余所しいところがあった。当たり障りなくというか、お客さん扱いというか、何というか。まあ僕たちに対する態度とは違うよね、ヌナは女の子だよね、そうだよね、って感じ。

ヒョンの気持ちもよ〜くわかる。考えてみてほしい。
ずっと練習してきて、プロジェクトが始まって、放送もやってきて、ある日いきなり「女子練習生が参加することになりました」と言われたんだ、僕たちは。

今はそれぞれ、形は違えど、現実は現実として受け止めていた。
ボノニやジュニヒョンたちみたいに元から仲の良かった人もいれば、ミンギュヒョンたちは同い年で何とか取り持ったらしいし、僕は僕で考えて、追いかけ回すことにして、やっと仲を深めたのである。
どう、すごいでしょ。フフン、僕は未来のバラエティ担当なんだよ。これくらいできなきゃ務まらないでしょ？

全体的に見たらまあまあ上手くいっていたと思う。いきなり作られたチームにしてはね。

でも、その中でおかしかったのがヒョンだった。

僕たちにするみたいに本気で怒ることもなければ、他人行儀だし、そうかと思えば空元気にもなる。あのヒョンどうしちゃったんだ、とチャニが本気で心配していることをきっとあの男は知らない。

ちなみにチャニは弟の権限を使ってヌナの個人練習に一緒に行くようになり、いつの間にか僕たちの中で一番仲良くなっていた。何で？僕の方が押しは強かったはずなんだけどな？うん？

……と、説明が長くなったけど、とにかくヌナとの距離を掴めないでいたスニョンイヒョンが、鏡越しに思いっきりヌナを睨みつけていたのである。僕たちを怒るときよりも怖いくらいだった。

隣のジフニヒョンはヌナを見ながら、あいつ性格悪いよ、と呟いた。

「……そんなに見られると困るんですけど」
「え、あ、ごめん、その〜、あ〜、何でもない」

ヌナが鏡越しにスニョンイヒョンを見て言うと、途端にあの人を殺しそうな目をやめて、しどろもどろになりながら謝った。

「何か言いたいことがあるなら言ってくださいよ、あるからあんなに見てたんでしょう？」
「いや〜、その、ほら、休憩中も頑張ってて偉いな〜と思って」
「は？」

は？と低い声で言ったヌナの声に驚いて、それまで騒いでたサムエリが途端に静かになった。あのちびっ子が黙ったのだ。只事ではない。