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「どうしましょう、収録中寝ちゃったら」
「お前の寝顔が全世界に公開されるな…」
「オッパだって、寝たら公開されますよ」
「俺は1番後ろの端っこを勝ち取るから」
「ずるい、わたしもそこがいい」
「来ればいいじゃん、俺のところに」


あ、眠い頭で適当なことを言ってしまったな。そう思ったのに。


「…オッパのところには行かない」


なんだこの悲しい返事は。



「オッパのところに行ったらもっと眠くなっちゃうから…だめ…絶対にだめ…」
「じゃあスニョンのところにでも行け」
「え〜〜」


背中側から声が聞こえるスニョンの方を見ようと2人して首を後ろに傾けて、1秒後に元に戻した。


「スニョンイオッパのところに行ったら眠気は覚めそうだけど」
「だけど?」
「何か色々なものに巻き込まれそうなのでやめておきます」
「それが正しいと思う」


初めてのヌッパン、と興奮気味のあいつの隣に行ったら寝るなんて絶対にできないだろう。
ASMR担当を引き当てていたけど、本当にあの調子で大丈夫なのだろうか。


今日のヌッパンはヌッパンじゃなくてもっとこう…お遊戯会のような感じになる未来が見える。
この番組を見ながら眠るなんてことできるはずがない。眠る予定の人は大人しくアプリを落としてベッドに入るのが正解だ。


「どうせうるさくなるんだから、お前も俺も起こされるに決まってる」
「嬉しいような悲しいような」
「宿舎に帰ったら一直線にベッド行きだ」
「わたしもそうなりそう…」


できることなら夢の世界に旅立ってしまいたい……という願いも、このうるさい楽屋の中では夢のまた夢だ。

それよりも、肩に重みが加わったのには気づかないフリをしなくては。
眠りの国へ引き込まれた彼女を起こすために、俺は起きていなければならないらしい。

バーノンと朝ごはんの話→←ヌッパン控え室



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作者名:cham | 作成日時:2021年2月2日 0時

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