SEVENTEENの紅一点 3 (ページ23)

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ホシにバレる話ページ23

バレてないと思ったのに。オッパはわたしを見逃してくれる気はないみたい。

休憩になった途端に練習室の隅っこに逃げたわたしのほうに、スニョンイオッパはゆっくりとやってきた。さっきまでわたしのことを思い切り怒っていたというのに。

「お前、またやっただろ」
「……はい…」
「あーーーもう、とりあえず靴脱げ」
「え～」
「いいから、早く」

ガシガシと頭を掻いたオッパは、わたしが靴を脱ぎ始めたのを確認してから棚に置いてあった救急箱を漁ってテーピングを持ってきた。

その途中でスングァニに何か聞かれていたようだけど……ヌナ、どうかしたんですか？、かな。
それに対してオッパが何と答えたかはわからなかった。

戻ってきたオッパはわたしの足を引っ掴んでじっと見る。

「…腫れてはないな」
「本当にたいしたことないので、大丈夫ですよ」
「痛みは？」
「いつもより全然」
「よし」

前回の夏らしい曲から一転、激しいダンス曲でのカムバックが決まり、その練習で久しぶりに足を酷使したのがいけなかったんだろう。柔軟も満足にできていなかったし。

タイトル曲ではないものの年末の授賞式でいち早く公開することを決めたそれに加え、本当のタイトル曲ともう一曲の練習もまた行われる予定だ。

習慣化した足首の捻挫はふとしたときにやってくる。でも今回はそこまで酷くはない。
ただちょっと捻っただけで、このままやっても大丈夫だろうと自分で判断できるくらい軽いものだ。

だから普通に踊ってたし、誰にもバレてないと思っていたのに。

オッパは持ってきたテーピングを適当な長さに切ってわたしの足につけていく。なんでわかっちゃったんだろう。