SEVENTEENの紅一点 3 (ページ16)

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リング交換の話ページ16

[SPECIAL VIDEO] SEVENTEEN NEW RINGS CEREMONY
5:05/8:54

「いらっしゃいましたねAさん～」
「どうしてそんなに放送用なの、ソクミニ」

椅子ふたつと小さなテーブルひとつで開かれたこのささやかな式は、思ったよりも粛々と行われていた。

ここ数ヶ月、HITの活動にソウルでのコンサート、さらにはFearでのカムバックの予定をすべて並行して行うというなかなかにハードな毎日を送っていた。

今日もFearのコレオグラフィー動画を撮り終えたばかりだ。

久しぶりの正規アルバムとともに交換されることになったわたしたちの新しい指輪は、照明の光の下でキラキラと輝いている。

「A、指輪外して」
「はーい」

ずっと小指に収まっていた指輪を外してみると、ちょうどそのはまっていた部分だけが少しへこんでいる。
指輪自体は何度か交換して新しくなっていたけど、代表にいただいた日からほぼずっとこの指にはわたしたちだけのリングが存在していた。

わたしたちが家族である証。わたしの大切な宝物。

年齢順に並べようとしたら、わたしたち97年生まれの順番はソクミニ、ミンギュ、ミョンホ、わたしになる。
The８とミンギュの９にあやかって上の三人の並びをさかさまにして、この4人のマンネであるわたしはそのまま最後におさまった。だからこうして彼から新たな指輪をはめてもらう、のだけど。

彼が手にしている指輪は、何となく大きいような。

「……ソクミナ、これわたしのじゃない気が」
「あれ…どれ？」
「ここに名前書いてある」
「ああ本当だ…」

2人とも疲れているせいか、ちょっとのことでも笑ってしまう。
間違えちゃった、と目の端にぎゅっとしわを寄せて笑う彼と目が合って、つられてわたしも吹き出してしまった。いうやいや、真剣にやらないとですよパクA。

そっと右手を取られて、本物の指輪をはめてもらう。

前のもダイヤモンドみたいな凹凸があって綺麗だったけど、今回のリングもまた違って美しい。

すんなりとおさまったそれを一度ぐるっと回してみる。次の正規までのお守りだ。

「お互い忙しいけど、頑張っていこう、A」
「うん」
「楽しみながら、一生懸命やって」
「そうだね」
「一緒に過ごせる時間がどんなに貴重かって考えながら、ファンの方々といい思い出を作れるように」
「頑張ろうね、ソクミナ」
「うん、頑張ろう」