SEVENTEENの紅一点 3 (ページ12)

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どれだけジフニオッパが良い曲を作っても、どれだけスニョンイオッパが素晴らしいダンスを作っても、どれだけスンチョリオッパが神経をすり減らしても、「わたしがいる」という理由だけでこのグループが成功しないなんてこと、あっていいはずがない。

女のわたしはグループにとっては邪魔な存在で、わたしがいる以上このグループは、と何度も考えた。
考えて考えて、脱退しようという馬鹿みたいな考えしかできなくなった時もあった。

でも、そんなことはできなかった。

だって心の底からSEVENTEENというグループが大好きだから。

1位、という順位に縛られてはいけない。
いい音楽を届けるのが大事。

それはわかっていたけれど、アイドルとしてこの国に存在する限り、どうしても貪欲に求めてしまう。
わたしたちの夢のひとつだったそれが、この瞬間、本当になってしまった。

どうしよう。どういう顔をしたらいいの。

いろいろなことが頭の中で爆発して、ステージの下からおめでとうと声をかけてくれるカラットにもうまく答えられない。

呆然と立ち尽くしたまま端にいると、ジュニオッパにもたれかかっていたジフニオッパがいきなり振り返ってこちらを向いた。

「A」
「は、はい」

本当に本当に、死んでしまうんじゃないかと思うくらいこのオッパは作業室に毎日こもって作業していた。

既に2回のカムバックで1位が取れなかったという事実は彼の肩に重くのしかかっていた。

タイトル曲を何度も手直しして、朝から晩までボムジュオッパと作業室に篭って、真っ青な顔で練習をして、泥沼に入り込むみたいに眠って、2、3時間後には起きて。

心配で仕方がなくてミンギュとハンソリとスンチョリオッパと毎日作業室に通っては、差し入れをしたりすみっこの方で眠ったりしていた。
それくらいしかできなかったのだ。

SEVENTEENのタイトル曲にわたしは関与できないから。