Fear MV撮影の話 ページ15
【Fear Behind】
某日、正規第3集MV撮影の日。
今回は恐怖を毒に擬えて表現した曲で、今までのSEVENTEENからは想像もつかないようなダークな一面を見せることになる。
数年前まで君を大切にすると爽やかに踊っていたとは思えない。
雰囲気と呼応するかのように、いつも騒がしい子たちも撮影所に入る前からなんとなく落ち着いていた。
マネージャーさんは真剣な顔をして「毎日撮影しよう」と言っていた。
いつもありがとうございます。
今回のわたしのテーマは「知らず知らずのうちに毒になってしまう女」。自分で曲の解釈をするなら、男は純粋無垢なように見えて実はじわじわと毒を広めているような女に溺れたのだと思う。
そのイメージをスタイリストさんたちと話し合って、今回の演技シーンは女としての魅力を最大限に出すことにした。
女であることが、何よりも武器になる。
HITのカムバックで紫だったのをもう一度濃く染め直した髪をゆるく巻き、深みのあるワインレッドのリップを塗ってもらった。白いドレスに身を包んでいるから一見清純そうだけど、こんな色のリップの女が純粋無垢に見えるのだろうか。
「わあヌナ、やばいね」
メイク室から出て撮影所の扉を開けると、ちょうどその前にいたチャニとスニョンイオッパがあんぐりと口を開けた。オッパに関しては何も言ってくれない。
「やっぱもう少し薄い色のリップにしてもらった方がいいかな」
「いや、これがいいよ。すごくかっこいいから」
かっこよすぎて思わずやばいって言っちゃったんだと笑う彼は、なかなかできた弟だ。対して兄はというと。
「オッパは？」
「……すごい…あの…いいと思う…」
あ、だめだこの人。たまに入る放心モードだ。
このモードの時は何を言ってもよくわからないことしか返ってこないので早々に切り上げた。
撮影カメラの方にはミョンホとミンギュが……と眺めていると、ミンギュの顔がバッとこちらに向いた。すごいスピードで口角が上がっている。絶対こっちに来る。めんどくさいのが来る。
「スニョンイオッパ」
放心状態のオッパの手を取って自分の前に立たせた。
「オッパお願い、ミンギュから守って」
「えっ」
「お願い」
私は知っている。この兄はわたしのお願いに弱いことを。
「わ、わかった！」
オッパがちゃんと守ってやるから！と鼻息荒くする兄を横目に、どっちが年上なのかわかりませんね、と大人びた表情でマンネが呟いた。
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cham(プロフ) - ヒカリさん» ありがとうございます。安心しました。楽しんで読んでいただけたら幸いです。 (2021年2月12日 23時) (
レス) id: ed95449b0c (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - chamさん» 全然大丈夫ですよ！wwこういうのでなかなか自分の誕生日出てきませんよねww自分が推してるグループにまさか自分の誕生日が出てくるの初めてなのでちょっとびっくりしただけですよ！！なので全然気にしないでください！！ (2021年2月12日 22時) (レス) id: 60a403a386 (このIDを非表示/違反報告)
cham(プロフ) - ヒカリさん» ご気分悪くさせてしまっていたらすみません。 (2021年2月12日 19時) (レス) id: ed95449b0c (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - 自分の誕生日と一緒でビビりましたww (2021年2月12日 17時) (レス) id: 60a403a386 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cham | 作成日時：2021年1月30日 21時
