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「わたし、ジェヒョンくんに自分が知られてると思わなかった」
それまでずっと動いていた彼のペンが止まった。
「君、この学年で自分がどれだけ有名か知らないの？」
彼は大きくてまん丸の目をさらに丸くして、信じられないとでも言うように眉間にシワを寄せた。
もしかしたらデビューしたわたしたちよりも忙しく生きているかもしれない彼に知られるほど有名になるなんてありえないし、あったとしても悪い理由からな気がしてしまう。
この学校に入った頃からプロジェクトが始まって、わたしのことを知っている人もいた。デビューした頃は哀れみと同情と、すこしの妬みをかったこともある。ああもしかして、兄のことで有名なのか。
わたしの表情が曇ったのを見て、君は何か勘違いをしているようだけど、と彼は続けた。
「男子はみんな、君がこの学年で1番綺麗だって言ってるんだよ。僕でさえちょっとは聞いたことがあるんだから、相当言われてるはずなんだけど」
ソクミンくんから何にも聞かないの？と言われても、もちろんそんな話は一度も聞いたことがない。
「いやでも、全然誰からも話しかけてもらえないし、告白とかも、されたこと、ないし…」
どんどん尻すぼみになっていくわたしに対して、分かってないなぁと彼は深くため息をついた。
「男っていうのはその、言い方は悪いかもしれないけど、ちょっと欠点があるような女の子の方が話しかけやすいんだよ。君は純粋で無垢で汚れたところなんて一つもない、高貴なイメージだから。絵に餅って言うでしょ、日本ではタカネノ…なんだっけ？」
公開練習生には日本人の男の子もいたけど、あの人に教えてもらったのかな。高嶺の花のこと？と言うと、そうそうと首を縦に振った。
「だからみんな、話しかけたくても話しかけられないんだよ。その分卒業式は大変なことになるかもしれないけどね」
いまだに彼の言うことが信じられないし、ここまで話してみて彼は随分と口が上手だと分かったから、もしかしたら彼の掌の上で遊ばれているだけなのかもしれない。あとでソクミニに聞いてみなければ。
「君とこうして話したことがバレたら殴られちゃうかも」
「わたしだって、あのチョンジェヒョンと！って刺されるかもしれないでしょ」
うっっ、と刺されたフリをしたら、こんなに話しやすいのにもったいない、と彼は目を三日月に変えて見せた。
次に会うのは半年後、卒業式の話。
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cham(プロフ) - ヒカリさん» ありがとうございます。安心しました。楽しんで読んでいただけたら幸いです。 (2021年2月12日 23時) (
レス) id: ed95449b0c (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - chamさん» 全然大丈夫ですよ！wwこういうのでなかなか自分の誕生日出てきませんよねww自分が推してるグループにまさか自分の誕生日が出てくるの初めてなのでちょっとびっくりしただけですよ！！なので全然気にしないでください！！ (2021年2月12日 22時) (レス) id: 60a403a386 (このIDを非表示/違反報告)
cham(プロフ) - ヒカリさん» ご気分悪くさせてしまっていたらすみません。 (2021年2月12日 19時) (レス) id: ed95449b0c (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - 自分の誕生日と一緒でビビりましたww (2021年2月12日 17時) (レス) id: 60a403a386 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cham | 作成日時：2021年1月30日 21時
