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「…で、なんなの?さっきから何見てんだよ」
「えっ」


気づくと高崎樹里奈にとてつもなく睨まれていた。
無意識にずっと見つめていたようだ。恥ずかしい…


「なんか用?アタシ今超絶機嫌悪いんだけど」
「あっ、えっと、これよかったら使ってください…」
「は?」


僕はそっと自分の傘を差し出した。


「いらんし。モブの傘使うくらいならずぶ濡れで帰るわ」
「でも、風邪ひいちゃうから…」
「…ウザいんだけど。どっか行けよ」


なかなか受け取らない高崎樹里奈。
こうなったら…
僕は意を決した。


「好きです!僕の傘使ってください!」
「………は?」
「え、ヤバ、超ウケる…!」


フリーズする高崎樹里奈。
彼女の友達は涙を流しながらお腹を押さえて震えている。
僕はいたって真剣な顔つきでひたすら傘を押し付ける。


「は?ちょ…えっ、どういうこと?」
「いやうちに聞くなし!…まって、じゅりの顔ヤバい。撮っちゃお」
「撮んな!…じゃなくて、え、マジでどういうこと?」


困惑した顔で僕を見つめてくる。可愛いなぁ。


「なんか喋れよ」
「あ、えっと、僕と付き合うとかそんなことしなくていいんで、とにかく傘使ってください。濡れたら寒いし」
「貰っちゃいなよじゅり〜彼ピ欲しいんでしょ?」
「いやちが…くはないけど、コイツじゃないっしょ」
「彼氏とかそういうのいいんで、傘使ってください」
「お前なんなの?もう怖いんだけど…」


僕の押しに負けた高崎樹里奈は渋々傘を受け取った。
よし、これで最初の関門 「話しかける」 は突破した!次は…

僕は嬉しさいっぱいの表情を浮かべながら教室を後にした。




「てかこの傘穴空いてんだけど!?」




常にキレてる/クラスに1人はいそうな/ギャル
×
ヤバめのモブ

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キャンディー(プロフ) - ついに待望の創刊号刊行ですね!待っていました!自分の書いた物語を世の皆さんに見てもらえるのはなんだか恥ずかしいような気もします。できれば各作者様のURL?みたいなのを貼ってくださると助かります! (2021年5月3日 13時) (レス) id: a896d747de (このIDを非表示/違反報告)

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作者ホームページ:なし  作成日時:2021年4月29日 10時

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