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〜回想〜
宮近「ね、例えば、例えばの話なんだけどさ.....」
『うん』
宮近「ある所にショートカットの女の子がいたとして、その人のことを好きな男の子がいました」
『......うん笑』
宮近「でも女の子は全く気づいてなくて、男の子はどうにか気づいてもらいたいです。
どうしたらいいですか？」
『......告白すれば？』
宮近「いやいや、できないよ。嫌われてたら嫌じゃん....」
顔を背けた海斗の耳が少し赤くなっている。
『なに？笑。これ海斗の話なの？笑』
宮近「いや！例えばの話！」
分かりやすすぎる。
『.......うーん。じゃあ、とりあえず意識してもらう為に呼び捨てにするとか？』
宮近「呼び捨て.....」
『あとは....さりげなく優しくするとか、とにかく意識してもらえるように地道に努力する』
宮近「.....なるほど」
たったこれだけの、今思い返してもまともじゃない相談の受け答え。
それでも海斗は私を頼ってくれるようになった。
嬉しくない。
今日も聞きたくない例え話を聞かされて、ヒロインがなんだかリアルに浮かんで、話はほとんど聞けてなかった。
そんなこと知らないよ。
言ってやりたいけど、傷つけたくない。
結局口から発された答えはしょうもないことだったと思う。
覚えてないけど。
でも海斗は満足したようで、今日も今日とて私を家に送って、こちらを見もせずに手を振って帰って行った。
少しはこっちを見てくれたっていいのに。
スマホの通知が入った。
なんとなく予想は付いている。
このタイミングで連絡してくるのはやつしかいない。
元太〈おーいA、勉強進んでるー？
進むわけない。
他のことで頭いっぱいなんだから。
元太〈無視かー？既読ついてんぞー？
よし！じゃあ明日勉強会しよう！放課後暇だろ？教室で待っとけ！
放課後暇だと決めつけられるのは癪だが、特に用もないので「OK」と羊のスタンプを返しといた。
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羊(プロフ) - モモイロさん» コメントありがとうございます！凄くモチベーションに繋がりました。今後もよろしくお願いします！ (1月13日 20時) (
レス) id: 03a6393e6e (このIDを非表示/違反報告)
モモイロ(プロフ) - 最近の楽しみのひとつです！更新頑張ってください〜！応援してます！ (1月13日 4時) (レス) @page19 id: 95282d6fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊 | 作成日時：2024年1月8日 23時
