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宮近「……あ、ごめん……」
急いで手を離した。
Aの顔を見れなかった。
俺は今何しようとした？
今更何を焦ってる？
自分で自分が分からなかった。
焦りという感情が湧いているのだけは確かだった。
宮近「……………」
ふと、頭に温かい感覚。
なんだか懐かしい、それでいて落ち着く、そんな優しい手。
『…………んふふ笑』
小さい頃、俺を守った後のAとのお約束。
でも、何故かAは俺を愛おしそうに見て。
『………大きくなったね笑』
宮近「……………」
昔とは違う、そんなお約束。
ねえA、
俺期待しちゃうよ。
まだチャンスがあるんじゃないかって。
まだ間に合うんじゃないかって。
そんな顔で微笑むなら、
あの頃みたいにまたこうやって撫でてくれるんじゃないかって。
………期待しちゃうよ笑。
そのうち元太が教室に入ってきて、俺らを引き裂くように声をかけてきた。
元太に連れられ、部活へ向かう。
元太の態度からして、多分見られてた。
2人の関係が悪くなりかけない。
でも俺は焦りどころか優越感を感じていた。
元太「俺も、Aが好きだから」
元太の顔は見えない。
宮近「分かってるよ笑」
分かってる。2人は両思いだ。
元太「でも俺、ちゃかと関係が悪くなるのも嫌だから」
宮近「悪くしないよ笑」
元太「……ふふ笑、お前やっぱいいやつだな笑」
宮近「………そんなことないよ笑」
いいやつじゃない。
いいやつなのは元太の方。
俺は好きな人の恋も応援できない、最低なやつ。
元太「頑張ろうぜ！俺らライバルとして！」
宮近「お前よく恥ずかしげもなくそんなこと言えるな笑」
元太「うるせー笑。お前だって鼻の下伸ばしてたくせに」
宮近「伸ばしてねえよ笑」
それでも、今だけは期待させてほしい。
Aのあんな目を見て、守りたいと思ったから。
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羊(プロフ) - モモイロさん» コメントありがとうございます！凄くモチベーションに繋がりました。今後もよろしくお願いします！ (1月13日 20時) (
レス) id: 03a6393e6e (このIDを非表示/違反報告)
モモイロ(プロフ) - 最近の楽しみのひとつです！更新頑張ってください〜！応援してます！ (1月13日 4時) (レス) @page19 id: 95282d6fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊 | 作成日時：2024年1月8日 23時
