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『………なに』



必死の照れ隠し。




やめて。恥ずかしい。








でも、海斗は





宮近「いや、子供の頃、Aがお祭りで取ってきた金魚を掲げて、


おっきくなったら美味しくなるかな


って目をキラキラさせてたのを思い出しちゃって笑」




くだらない思い出し笑いを起こしただけだった。








はあ、なんだこいつ。



タイミング悪いな!









今も、




宮近「当時から食い意地だけは凄かったもんな〜笑」




なんて私を馬鹿にしてる。








腹立つ。




ムカつく……














ムカつくけど、やっぱり好き。









小さい頃から変わってない。





こうやって私のこと覚えててくれるのも、私のことを考えてくれるのも、全部嬉しい。













でも、海斗は何も思ってない。




2人しか知らない、幼い頃の話をしたい私の気持ちも分からない。





だから平気で話を変える。





今もこうやって。









宮近「そういえばさ、」





『なに?』







でも、今日はいつになく真剣な空気だった。












海斗が少し歩くスピードを落とす。





宮近「Aはいつもあんな風に家に入れるの?」



『……え?』





歩きながら振り返った海斗と目が合う。






宮近「……んー、えっと、いつもあんな風に元太を家にあげるの?」



『……それって、この前の話?」






きっと、夏祭りの約束をしたあの日のこと。






宮近「そう。うちで遊ぼうって言ってたけどさ、」



『うん』

















宮近「元太も男だよ」










そういうと、再び目を逸らして前を向いてしまった。



















『………それは、……分かってるよ』




分かってる。



分かってるけどなぜか居た堪れなくて、私は地面を見つめた。










宮近「ううん、Aは分かってないよ」



『………………。






何でそんな風に言い切るの』





ふと見た海斗の目は冷めきっていた。









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(プロフ) - モモイロさん» コメントありがとうございます!凄くモチベーションに繋がりました。今後もよろしくお願いします! (1月13日 20時) (レス) id: 03a6393e6e (このIDを非表示/違反報告)
モモイロ(プロフ) - 最近の楽しみのひとつです!更新頑張ってください〜!応援してます! (1月13日 4時) (レス) @page19 id: 95282d6fb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2024年1月8日 23時

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