それはすべて愛でした。

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ハッとした。









見れば主が透けてきている







なんで突然……











「もう、時間が無いですね……。」










「嫌だ、まだやりたいことがたくさんあって、」





「私も、貴方達とやりたいこと、沢山あります」









主は透けた体で俺達一人ひとりを抱きしめ始める。










やめてくれ、こんな








まるで最期みたいな











いやだ、いやだ。









「やめてくれっ……最期みたいなこと、しないで、」






振りほどこうとしても、解けない。





なんで。








縋っても俺の手は空を切るだけで、もう主に触れることが出来なくなっていた。






こんなの、望んでない。









あんなたかが人間に殺されて、実験だとか言われて歴史修正主義者になって



それでも一緒になれたと思ったら別れは突然で、









こんなの、どうやったって抗えない。











転地天命の神でなきゃ、きっと無理だ。

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