宇髄天元の妹

参 ページ6

『お、いた』



民間人を美味しそうに食べる鬼



「あ？ここにも人がいたか…」



あらら、バレちゃった



『ねぇ鬼いさん』



「あ？」



『どうして人を食べるのかなぁ？しかもその人、まだ未来ある人だよ？』



「そんなの人に生まれてきたからに決まってんだろ！お前もこいつと同じように食ってやるよ！」




面倒臭いなぁ…



私は鬼の横を通った




「はっ！何も攻撃してこねぇとは…な？」




『動きが遅いんだよ君。兄様ならとっくに斬ってたよ？』




ゴトリと落ちる頚




こんな雑魚鬼。呼吸を使わなくても一発で殺れる




『大丈夫ですか！？』




鬼に喰われた人のところに向かう。男性はまだ辛うじて息はあった




あまりこの呼吸は使いたくない。だけど仕方がない



【全集中 癒しの呼吸 壱ノ型 癒香】



スゥっと男性の怪我が治っていき、呼吸が安定になった



『ふぅ…後は村に運ぶだけ…』



私は男性を支え、村の病院に連れて行った



「ありがとうございました」



『いえいえ。念の為、こちらをお持ちください』




懐から藤の花のお守りを出し、男性に渡した





『っ…はぁ…はぁ…』




癒しの呼吸を使うと盛大な疲労と痛みに襲われる






"お兄ちゃん！！"






『好きだよ…お兄ちゃん…』




私はそこで、意識を無くした

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