宇髄天元の妹

弐拾玖 ページ33

【癒しの呼吸 壱ノ型 癒香】



『ごめんなさい…手は再生できませんでした…止血はしました。炭治郎が言った通り、包帯を巻いてください』




「君は…」




『この戦いを終わらせに行きます』




急げ。お兄ちゃんたちの力になれ。なんのために鬼殺隊に入ったんだ！





お兄ちゃんを…姉さんたちを…





家族を鬼から守るために入ったんだ





『お兄ちゃん…！！』





損傷が激しい屋敷の中に入った。そこには、お兄ちゃんと炭治郎、頚が取れた鬼…そして…




『禰豆子…？』




鬼化が進んだ禰豆子がいた




「おい。戦いはまぁ終わってねぇぞ。妹をどうにかしろ」




「グアア！！」




「禰豆子！！」




「ぐずり出すような馬鹿ガキは戦いの場にいらねぇ。地味に子守唄でも歌ってやれや」




炭治郎は禰豆子に押され、外に出た。お兄ちゃんはそれを確認し、私の傍に来た



「肩の損傷に…腹か」



『お兄ちゃん…ごめん…』



「謝る必要は無い。無理だけはするな。死にそうだと感じた時、逃げていい。生きていれば勝ちなんだ」




『…』




「呼吸で止血もできてる。癒しの呼吸で回復したのか？」




『少しだけ…』



「なら上出来だ。頑張ったな」





お兄ちゃんは私の頭を撫でた









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