宇髄天元の妹

拾 ページ13

「A？」



『！』



「どうした？地味にボーッとして」



『兄様…？』



「兄様(・・)？どうしたお前…疲れてるのか？」



兄様の格好…里にいた時の格好だ



あれ？でもそうか



だってお兄ちゃんと私は忍びだから




『ううん。何でもない』



「そうか。まぁ疲れるよなー。親父に毎日派手に扱かれるんだからよ」



『うん…もう嫌だな…ここから抜け出したいよ』



「…なら俺と抜けるか？」



『…え？』



お兄ちゃんは私の頭を撫でながら言った



「Aは兄妹の中で一番小さい。それにまだ任務も行ってない。お前の手は綺麗なままでいて欲しい。だから…抜けないか？」




抜け忍びは重罪だ。見つかれば即死刑…




『見つかるかも…』



「見つからねぇように抜けるんだよ」



『父さんと兄さんが追いかけてくるよ』




「そうなったら俺は戦う。お前だけでも逃がす」



『お兄ちゃん…』




私はお兄ちゃんが大好きだ。好きで…ずっと一緒にいたいって思った。任務に行ってしまう時、不安で不安で仕方が無かった





『分かった…お兄ちゃんと…』





行くよ





そう言おうと思った時、体が燃えた




え？




燃え…燃えた！？




「は！？A！？」




騒ぐお兄ちゃんを無視するかのように、視界が明るくなった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大正コソコソ噂話

Aは、天元以外の家族を信頼していないから、父さん、兄さんって呼んでいたらしい

天元は普通に信頼できるし、大好きだからお兄ちゃん呼び


兄様って呼ぶようになったのは、強くなりたいからだそうだ



天元以外にも、姉も信頼していたらしい




Q．お父さんとお兄さんの事をどう思ってますか？

A.大っ嫌いですよ？


Q.天元のことはどう思ってますか？


A.大好きですよ！もちろんお姉ちゃんも！

拾壱→←玖

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す