💫ㅤ無情 ページ28
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FFIが開催されて数年。毎日が週に数回、１ヶ月、半年。
気が付けば年の変わる挨拶だけ…。
連絡の頻度が落ちていく度に、会えない時間は無情にも過ぎ去っていった。
あのイタリアの白い流星との出会いが間違いない初恋だったと胸を痛めた。
1年前の夏、七汐は日常的に探していた想い人のあるニュースを目にしてしまった。
大手プロチームとの契約が決まった、白い流星。
その傍らにはプラチナブロンドの可愛らしい、ペリドットの瞳をした美少女が。
インタビューで浮いた話の無い白い流星は、ある1つの情報を吐露したことがあった。
FFIで出会った少女を思い続けている、そう。
当然、自分の事だと思い歓喜した七汐。
けれどFFIで出会った少女というのは、傍らのルシェと呼ばれた天使の様な存在にも当てはまってしまった。
「もう、私のことは…忘れちゃったのかな」
枕を濡らし、大切にしていたペンダントを投げ捨てようとした。でも、出来なかった。想い出にするには大切にしすぎた…。
『七汐さんて人魚姫みたい』
いつからか、人魚姫と呼ばれるのが苦痛になった。
『でも人魚姫って最後泡になって消えちゃうんだよね？…あ、でも！七汐さんみたいな美人さんならそんな事ないよね』
『いやいや、風丸先輩いるじゃん』
泡に消えて欲しいのは自分ではなくて、恋心。
恋した王子の傍にいたくて、陸に上がり。その声を失っても、隣を望んだのにも関わらず。
王子へナイフを突き立てることも出来ず、哀愁を抱え海の泡に消えた儚い人魚姫。
星は遠かった。
海と空が交わることなんて無い。
「卒業生、起立」
ハッとした七汐は顔を上げる。
今日は17年間共に育った幼馴染達の卒業式だ、晴れ舞台だ。
サッカーの推薦で県内屈指の強豪校に進学した2人。
七汐も水泳の推薦で同じ高校に進学し、大学はそれぞれ離れていく2人や、雷門イレブン達に涙が滲む。
想いを馳せていれば、卒業生 退場の挨拶が響き。
見送る為の伴奏が奏られる。
「ね、風丸先輩と卒業しても別れないんだよね？」
つんつんと、肘をつつかれた七汐が隣の女生徒を見た。
そういえばそんな話になっていたな、と七汐は頷いた。
「幼馴染って恋愛対象になるんだね…やっぱり羨ましいなぁ」
愛想笑いで済ませる七汐は、青い髪を揺らし凛とした姿勢で体育館を去る風丸を見詰めた。
「…付き合ってないよ」
誰にも聞こえないように小さく呟いた。
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楸(プロフ) - るふさん» フォロリク送らせていただきました！ (8月7日 23時) (
レス) id: f754f3bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
るふ(プロフ) - 楸さん» え！よろしいのですか…！プロフに飛んでいただければTwitterリンク貼っているのでぜひ…！ (8月7日 23時) (レス) id: 8aec098e15 (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - るふさん» 確認してみたところまだ復活できました!!検索では反映されないと思うので、宜しければこちらからフォローへお伺いします (8月7日 11時) (レス) id: f754f3bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - るふさん» まだまだ書きたかったシーンはあったのですがありがとうございます！占ツク用は削除してしまいまして…特に夢小説の事は一切更新されないアカウントで宜しければお伝えすることはできます！ (8月7日 11時) (レス) id: f754f3bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
るふ(プロフ) - 返信ありがとうございます…！久しぶりに夢小説読んで泣きました(感涙)ぜひ楸さんのTwitterフォローさせて頂きたいのですがリンクから飛べず…アカウントの方は削除されておられますかね？？差し支えなければお返事いただけると幸いです！ (8月7日 1時) (レス) id: 8aec098e15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2023年6月28日 0時
