煉獄杏寿郎の本気 ページ6
煉獄夫婦はその燃え盛るような名字を名乗りながらも
その事実、冷え切った仲であった
政略結婚…というものをご存知だろうか
二人は自分の意思に関係なく
夫婦にならざるを得なかったのである
もちろん、そんな二人は恋仲にはならなかった
煉獄「…A」
しかし杏寿郎の方は本気で惚れ込んでいるようだったが。
旦那さんの大きな体に引き寄せられて
後ろから抱きつかれては
意外と馬鹿力な奥さんでも無力であった
可愛らしい鈴のような声を持ち
大きなタレ目の胡蝶蘭のような瞳。
体は小さい方であり
150あるかないかの背丈である
こうやって旦那さんと並ぶとその差は歴然としている
そんな奥さんはこれ以上ないほどの
熱のこもった声で名前を呼ばれて
らしくもなく、顔を赤らめていた
その獣のような瞳は
いつもの旦那さんからは想像もつかないが
それでも似合っていて
本性はこっちなんじゃないかなんて思ってしまう程である
『れ…煉獄さん』
普段は声を出さない彼女も
身がよじれるほどのぞくりとした予感に襲われて
喉から甘い声を漏らした
その小さな体に似合う、涼しい風鈴のような声である
そんな奥さんの声が好きじゃないわけあるだろうか
杏寿郎は顔をりんご飴みたいに真っ赤にさせて
息も絶え絶えな奥さんを見て
ますます喉から噛みたくなるような欲望がでてくる
『や…』
普段はうるさいくせに
こういう時だけ静かな旦那さんは
奥さんの着物をはだけさせていく
白く骨董品のように汚れを知らない肌
柔らかな髪の間から覗いたうなじに
たまらなくなって甘噛みを繰り返すと
奥さんは必死に唇を噛んで、声を押し殺した
甘噛みに弱いなんてこと、杏寿郎はとうの昔に把握ずみである
それでも必死に耐えている奥さんが可愛すぎて
つい、意地悪をしてみたくなるのである
煉獄「A」
『やだ…』
煉獄「A」
耳元で名前を呼ばれる
その声が酷く甘ったるくて
蜂蜜のように頭に染み込んでくるから
奥さんはつい負けてしまう
抵抗する力が途端に抜けて
弱々しい腕がなんともいじらしく思えた
その抵抗する様が男の欲望を煽るのである
乱暴に手を引いて押し倒す
すると耐えられなくなった奥さんは
真っ赤な顔を曝け出す
でもその胡蝶蘭の瞳だけは
杏寿郎を捉えて離さなかった
煉獄「いいだろ?」
『…』
いつも、彼女は無視をする
でも言葉が無くても、口を聞かなくても分かるものだ
目は口ほどに物を言うのだから。
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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月5日 16時) (レス) @page1 id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして!すごく小説おもしろいです!!「河原撫子」このお話すごく切ないです、、うるうるしてしまいました、 (2021年9月29日 18時) (レス) @page28 id: 5d7155b87a (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス(花霞) - 有一郎ぉ… (2020年9月18日 20時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
さとり - こんにちはです!リクエストなんですが…宇髄の弟お願いします!いつも楽しみにしてもらってます! (2020年4月14日 9時) (レス) id: 3436782285 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 竈門夫婦ももちろんですが、不死川夫婦の出会いからの続きも気になりすぎます…っ(o>ω<o) 本気で大好きです!!これからも応援しております(*´ω`*) (2019年12月15日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2019年10月4日 13時