本気で抱きつぶされる話【鬼滅の刃】

冨岡義勇の本気 ページ5

『待ちなさい！義勇さん！』

冨岡「なんだ」

『ここは！玄関ですよ！げ、げんかん…』

冨岡「じゃあ寝室に行く」

『そういう問題じゃ…』

もし、前作をお読みの人がいるのならば

先に断っておきますが

少し、設定を付け加えました

ある女に覆いかぶさる男がいた

深淵を覗いたような瞳に

凪のように静かな湖面のような表情

一切変わることのない顔で

毎晩手酷く奥さんを抱くのは

水柱、冨岡義勇である

そんな旦那さんのもとに嫁いで

腰痛に耐えながらも毎日を生き抜いているのは冨岡Aさんだ

『ひ…』

そんな奥さんは実はかなり顔つきは整ったほうで

なにもなければ男が寄ってくる

しかし生粋の不運体質であり

その体は傷だらけなのである

それでも寄ってくる虫がいるから

義勇は気が気じゃないのだが

奥さんはその純粋さを持ちながら

ふとした時に色香を振りまく

末恐ろしい女であり

その奥さんを虫から守るために

首筋に噛みつき、歯型を残すのは義勇の日課である

そんな日課に

いちいち可愛らしく顔を真っ赤にさせて

ドロドロに溶けてしまいそうな声を出すのだから

義勇は思わず手を出したくなってしまう

『あさ、じゃないですか』

冨岡「嫌ならやめるが」

そしてつい、意地悪をしたくなってしまう

かの奥さん、実はかなり感じにくい体質だったのだが

義勇が毎晩、しつこーくするものだから

すっかり甘々に溶けてしまった

こうして甘い吐息を首筋に吹きかけて

耳元で優しく囁いてやるだけで

奥さんはつい、ぞくりと甘い電流が背中に走るのだ

首筋まで赤く染めて、その瞳に涙を溜めるのだから

義勇はもう食べたくて仕方がない

奥さんだって息遣いが甘くなってきた

『嫌ですよ！やめてください！』

冨岡「本当か？」

でも強情ばりだからさらに悪戯したくなるのだ

いやだ、いやだと言いながら

必死に声をかみ殺す姿がなんともいじらしくて叶わない

軽く耳を噛んでやると

あ、と小さな鈴が鳴ったものだから

義勇はさらに気分をよくさせた

瞳は欲望の色をしている

『ほんと…ほんとです』

声が弱々しくなっているな

と、思ったら頃合いである

泣きそうになっている可愛らしい奥さんを

抱え上げたら寝室に運ぶ

つい、いじめたくなるのは

奥さんがあまりにも可愛らしいせいである

冨岡「A」

頰を優しく撫でられたら、始まりの合図である

今日も今日とて奥さんは地獄を見るのだった

行き過ぎた快楽は時に拷問になる

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