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鬼の親子。 ページ35

今までの童磨さんのイメージは

まじがち、きちってるクソ野郎(好き)でしたが

…わりと今でもそうだったわ!

子供がでるよ!
「あのねぇ」

『あのねぇ』

童磨の奥さんは鬼である

看板娘として名を馳せていたところ

夜な夜な訪れた童磨に攫われて

気づけば朝を拝めない体にされてしまっていた

さぁ、どう狂うかなと楽しそうに頰を釣り上げた童磨であったが

オパールのツノを輝かせた彼女は一つ

童磨「調子はどうだい?」

『…調子はどうだい?』

と、繰り返したのである

彼女の回答は想像の斜めを突き抜けていた

その虹色の瞳と対照的な

まるで透明とでも言いたいような瞳

小川のように落ち着いた髪の下には

寸分の狂いもない美貌がその鳴りを潜めている

そんな美女がなんと、言葉を繰り返すお人形だったのである

精神を病んでいる

彼女はその言葉通りであった

童磨は心底楽しそうに、新しいおもちゃを見つけたような気分で

彼女を囲って、あたかも奥さんにしたかのような扱いだったのだが。

まさか、まさか。

「童磨…母さんが真似っこしてくるの」

童磨「………母さんはそういう人だから」

子供を育てる日が来るとは。

どういうことだ、どうしてなんだ

と何回も何回も問うてみても

理由は一向にわからなかったし

殺してやろう、殺せるだろう、と

たかをくくっていたのにもかかわらず

何故か一向に殺せない

愛なんてないだろうと思っているのに

彼女が童磨にしか向けない素直な微笑みが

何故か経験したこともないような痛みを童磨に与えるのである

きぅーーと締め付けられたような痛み

辛い、辛い、と思うのだが何処かくすぐったいような。

とりあえず、童磨の理解を超えた何かが

彼の心で生きているのである

「……ねね、童磨」

童磨と呼ばせているのには訳がある

この子供、誰と彼女の子供なのかわからなかった

童磨…という可能性はまずないだろう

彼はまだ、手を出していないのだから。

信じられないが事実である

彼女の家庭を察するに

身籠ってしまったというのが正しいのだろう

看板娘という名前の裏で何があったんだなんて

考えるだけで不快な気持ちになってしまう

その気持ちの根源がまた自分でもわからない

童磨は何処かまだ、子供なのである

「母さんは童磨に手を握られるのが大好きなんだよ!」

だから、ね?

と母親と呼ばれた女の手を

小さな子供が童磨に導いた

指先に触れた手は暖かかった

次行きます!

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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月5日 16時) (レス) @page1 id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして!すごく小説おもしろいです!!「河原撫子」このお話すごく切ないです、、うるうるしてしまいました、 (2021年9月29日 18時) (レス) @page28 id: 5d7155b87a (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス(花霞) - 有一郎ぉ… (2020年9月18日 20時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
さとり - こんにちはです!リクエストなんですが…宇髄の弟お願いします!いつも楽しみにしてもらってます! (2020年4月14日 9時) (レス) id: 3436782285 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 竈門夫婦ももちろんですが、不死川夫婦の出会いからの続きも気になりすぎます…っ(o>ω<o) 本気で大好きです!!これからも応援しております(*´ω`*) (2019年12月15日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2019年10月4日 13時

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