妖狐の微笑み ページ25
錆兎のお嫁さんである花魁さん
堕姫に食われそうになったところを
助けられているので
錆兎さんがいなかったならば
花魁さんも死んでいるよね
なにそれ、エモーイという欲望で生まれました
花魁道中
美しく着飾った花魁が
揚屋や引手茶屋まで馴染み客を迎えに行くこと
馴染み客は揚屋などで花魁を指名し
到着するまで芸を楽しむ
そして花魁は馴染み客を引き連れて妓楼に帰る
その一連を旅に見立てたことから
花魁道中と呼ばれる
真菰「最初見たときは妖怪の類かと思ったよ」
錆兎「知らん」
狭霧山はしんと静かな水が流れている
寒い、冷たい、そう感じるのは
ここで多くの剣士がその水を極め
そして最終選抜で散って行ったからである
そんな山ではただ1つの黄昏が
置いて行かれただけであった
まだ若かった彼らにはどんな未来があったのだろうか
思い出すだけ口の何処か切れたみたいに
じわ、じわりと血が広がった
哀愁漂うその味が好きではなかった
真菰「本当に!綺麗なんだから!!」
鬼が出る
そう騒がれていた
その鬼は天女のような美貌を持ち
微笑まれると天の衣をかけられたみたいに
心を失ってしまうそうだ
あまりに美しいからか。女も男も惚けてしまい
食事も喉を通らないそうで。
鱗滝もその鬼狩りを要求された
ことごとく鬼狩りがその花魁に心を食われているそうだから。
しかし、その花魁。首が切れない
それもそのはずである
彼女はそもそも鬼ではなかったのだから
真菰「その人の周りはね、いつも華やかなんだって!
提灯の光が緩やかに燃えて、まるで誘うようだって」
錆兎「ちょうど、この蛍みたいにか」
真菰「蛍?わたしには見えないけどな」
錆兎「は?」
真菰「その人が近づくとね。幻覚が見えたり見えなかったりするの
夜の琴の音色が響いて、それでね」
いのち短し恋せよ少女
朱き唇褪せぬ間に
『流行りの歌が聞こえましょう』
錆兎「誰だ!お前は!!」
大きな傘は赤く頰を色付けていた
展覧豪華な着物の裾が彼方此方と金魚を探す
白い肌は骨董品。赤い唇はチョコレイト。
その瞳は宝石の奥ゆかしさといじらしさ。
はあ、と覗くには遅すぎる
あまりの美貌に錆兎は言葉が出なかった
『私の噂話をご存知だったとは
大変嬉しゅう思います』
口元が華やかにくすぐられた
顔が真っ赤に色づいていくことが止められない
『これが運命の人でございますの?神様も意地悪をなさるのね』
悲壮な微笑みが忘れられなかった
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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月5日 16時) (レス) @page1 id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして!すごく小説おもしろいです!!「河原撫子」このお話すごく切ないです、、うるうるしてしまいました、 (2021年9月29日 18時) (レス) @page28 id: 5d7155b87a (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス(花霞) - 有一郎ぉ… (2020年9月18日 20時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
さとり - こんにちはです!リクエストなんですが…宇髄の弟お願いします!いつも楽しみにしてもらってます! (2020年4月14日 9時) (レス) id: 3436782285 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 竈門夫婦ももちろんですが、不死川夫婦の出会いからの続きも気になりすぎます…っ(o>ω<o) 本気で大好きです!!これからも応援しております(*´ω`*) (2019年12月15日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2019年10月4日 13時