宇髄天元の本気 激甘注意 ページ17
『う、ぅ…ゆるひっ…』
甘く濃厚なチョコの香りが
襖の中からのぞいてきそうである
緩く揺れるのは夜風のせいか
それとも色っぽく濡れた奥さんのせいか。
首に残された嫌というほどのキスマークは
快楽を通り越して、彼女に地獄をみせた
三人の嫁も不安げに部屋の外で待機している
その瞳が精一杯に涙をためて
ぽろ、ぽろと流し始めても旦那さんはやめなかった
宇髄「あの男はだれだ」
『ひっ、今日あったばっかり』
で、と最後の言葉を発しようとしたが
甘い吐息となって消えた
悲鳴じみた甘い声は
それだけで独占欲が掻き立てられて
たまらない気持ちになる
ぞわ、と背筋を登る恐ろしい欲望に
天元は乾いた笑みをこぼした
『なんで…怒ってるの…？』
息も絶え絶えになりながら
すっかり枯れてしまった声を絞り出す。
その菜の花の眼差しがほのやかに優しさを灯すながらも
天元好みに仕立て上げられた体は
顔に似合わず色香を持っていた
その不釣り合いさが
男の心をくすぐるようになる
奥さん…名前を宇髄Aというが
彼女と話し合うと誰もが骨抜きにされてしまう
骨の髄まで染み込む、甘い依存の香りに
姿を見かけたら思わず引き込まれてしまう美貌
加えて可愛らしく、危機感の抜けた性格なものだから
奥さんはだれもかれもを依存させてしまう
恐ろしい魔性の女になってしまったのである
その被害が一番大きいのは
宇髄「わからねぇのか？」
『ひぁ』
宇髄天元である
正直言って彼も後戻りできないところまで
奥さんに依存しきっているのはわかっていた
首に甘噛みを繰り返して
優しく、ゆっくりと正確に
体に覚えこませているのだ
お前はどうあがいても
俺から逃げられないということを。
宇髄「随分親しげだったな？」
『あれは道を聞かれただけ…』
そうだとしてもあの男は奥さんに惚れていただろう
あの全身を舐め回すような視線が気に入らない
奥さんの風鈴の声を聞いているのも気に入らない
この声は夜になればこんなに大人に変貌するのだ
着物の下はこんなにも色っぽいのだ
それを知っているのは天元だけである
天元だけの特権である
『も、もうやだ』
奥さんがなけなしの力を絞って布団から這い出ようとする
すると腰が掴まれて思いっきり引き戻された
声にならない言葉がでる
宇髄「俺から逃げられる余力があるってことはもう一回ぐらいいけるよな？」
長い夜はまだ始まったばかり。
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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました！ありがとうございました🙇 (2022年3月5日 16時) (
レス) @page1 id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして！すごく小説おもしろいです！！｢河原撫子｣このお話すごく切ないです、、うるうるしてしまいました、 (2021年9月29日 18時) (レス) @page28 id: 5d7155b87a (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス（花霞） - 有一郎ぉ… (2020年9月18日 20時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
さとり - こんにちはです！リクエストなんですが…宇髄の弟お願いします！いつも楽しみにしてもらってます！ (2020年4月14日 9時) (レス) id: 3436782285 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 竈門夫婦ももちろんですが、不死川夫婦の出会いからの続きも気になりすぎます…っ(o>ω<o) 本気で大好きです！！これからも応援しております(*´ω｀*) (2019年12月15日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきぽん
| 作成日時：2019年10月4日 13時
