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夜を日に継ぐ ページ11

下品です!

『い…いやっ…』

竈門「いやじゃない」

『いや……いや…』

竈門「嘘をついている匂いがするぞ」

『い…いやっ!!!』



竈門「義勇さん」

冨岡「…炭治郎」

ある昼下がりのことである

まだお天道様も見ているというのに

ある部屋の一室でしめしめと

奥さんを押し倒し口付けをおとす

炭治郎…だったが

少し無理があったみたいで

冨岡「頰が赤いぞ」

竈門「叩かれたんです」

冨岡「……そうか」

その頰に真っ赤な紅葉を浮かべていた

強引によれば彼女はそれだけ

炭治郎に甘いものだから

トロトロに溶けてしまうのも時間の問題なのだが

その強引さにキャパオーバーを起こしてしまった彼女が

思わず炭治郎の頰をビンタしてしまったのだ

それはそれは軽快な音がなった

強い意志を持って眉を釣り上げて

その瞳を意地っ張りな性格で揺らしたその顔が

昔のワガママな彼女のまんまで。

それがまた可愛くて堪らないと言った風に

首筋に噛み付こうとすると

『反省なさい!!』

と、もう一発食らって今現在に至る

昔はあんなに苦手で嫌いだったはずの彼女を

こうも愛おしく感じるとなると

炭治郎も相当な末期なのかもしれない

竈門「どうすればいいんでしょうか」

冨岡「俺に聞くな」

竈門「えっ…でも義勇さんだってビンタされてましたよね」

冨岡「………」

この冨岡義勇も相当な末期ではあるが。

二人の間に束の間の風が流れた

髪を風に弄ばれその羽織には晴空を捕まえる

飄々としているようで

優しいようで、静かなようで

その実。

二人は立派に欲深く、執着多く、夜長く…。

その背中に精一杯に広がるのは

まだ新しい引っ掻き傷である

ほんの一瞬だけ、耳元で囁く甘い声が

すぐ隣にあったように感じた

冨岡「……………我慢しろ」

竈門「我慢………?」

冨岡「俺は我慢する」

竈門「えぇ!?!?そんな!!だって義勇さん、それじゃ足りなくならないんですか!?!」

義勇の脳裏で記憶が甘い蜜を垂らした

滴る汗、涙でぼろぼろに崩れた顔

みっともなく声をあげる姿

ワガママが素直に出てくるあの可愛さ。

冨岡「我慢して、たくさん優しくしている」

それってつまり、執拗にねちっこいというものなのだが

竈門「わかりました!」

それを鵜呑みにするのが炭治郎である

そのあと奥さんは今よりもさらに酷い

甘くて辛くて、執着深い

ながい、ながーい夜を過ごすことになる

大正コソコソ話→←時透無一郎の本気



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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月5日 16時) (レス) @page1 id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして!すごく小説おもしろいです!!「河原撫子」このお話すごく切ないです、、うるうるしてしまいました、 (2021年9月29日 18時) (レス) @page28 id: 5d7155b87a (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス(花霞) - 有一郎ぉ… (2020年9月18日 20時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
さとり - こんにちはです!リクエストなんですが…宇髄の弟お願いします!いつも楽しみにしてもらってます! (2020年4月14日 9時) (レス) id: 3436782285 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 竈門夫婦ももちろんですが、不死川夫婦の出会いからの続きも気になりすぎます…っ(o>ω<o) 本気で大好きです!!これからも応援しております(*´ω`*) (2019年12月15日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2019年10月4日 13時

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