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もしもの話 パート4 ページ30

我愛羅「これで調印してくれるか?」

春の宮「……………………」

我愛羅「ダメか?」

春の宮「……………………」

乾燥した地域ではよく喉が乾いてしまう

カラカラ声では喋りづらくて

自然と口数が減っていく

そんな現象にも負けずに

長々と話し続けた我愛羅の前で

一切口を動かさない春の宮が静かに席を立った

彼女は話さないことで有名だ

また忍界の英雄には口を聞く事も有名だ

今回の交渉もダメかと落胆する我愛羅であったが

いつもと違う春の宮の様子に顔をしかめた

何をするのかと吟味してみる

いつもは気に入らなかったら

無言で出て行って部屋でねる←

だが今回は何やら紙を取り出した

そしてスラスラと字を書き始める

こんなのは説明にはなかった事だった

(説明とは話さない王女様の取り扱い説明書の様なもの)

春の宮「……………………」

目にも止まらぬ速度で書き上げた物を

唖然としていた我愛羅に突きつける

そこには

新しい条件とそれによるメリットが書かれていた

感心するしか無い程の完璧な資料だ

我愛羅「これならいいのか」

春の宮「……………………」

我愛羅「これでいいんだな」

春の宮「……………………」

気まずい沈黙が二人を襲う

話上手ではない二人は相性が悪いのかもしれない

ナルト「遅いってばよ」

救世主のようなコミュ力爆弾のナルトが現れた

気が置けない人が側にいると気が緩むらしい

優しい笑顔を向けた春の宮に我愛羅は目を疑った

春の宮「…………ナルト君、どうしたの?」

そして鈴蘭のような凛とした声に今度は耳を疑った

聞いた事のない神秘的で綺麗な声だ

流石にあの我愛羅も驚かずを得なかった

ナルト「いや別に…………そろそろ日が暮れますし宿に帰る頃合いかと」

春の宮「…………そうなのね、ありがとう」

ガタッと席を立った春の宮に

我愛羅は最後に一言かけた

我愛羅「この条件を呑もう、これでこの里も豊かになるはずだ」

春の宮「……………………」

我愛羅「ありがとう」

その一言を聞いてどう思ったのだろうか

口元を覆い目を伏せた春の宮がナルトにこう告げた

その表情が誰にもバレる事はなかった

春の宮「…………ナルト君また今度風影と次期火影、そして春の国の王女で夕食にでも行きましょうね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オマケ

ナルト「あれは懐かれたな!」

我愛羅「そう…なのか?」

うずまきナルトの取り扱い説明書→←もしもの話 パート3



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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2018年3月26日 22時

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