それはまるで御伽噺のようで ページ16
太陽はすっかり眠りにつき
夜勤の月が気怠そうに白く輝いている
月だけでは頼りないからか
無数の星達もまた空で輝く
頑張ってくれているのだが
夜というものは暗くて
どうしても眠たくなってしまう
隣でウトウトと眠りの世界と現実を
行ったり来たりしているナルトが
寝るのもそう時間の問題だ
だんだんとあったかくなる体温に
思わずこちらも眠たくなる
もうそろそろ御伽噺も終盤だ
いい頃合いかな
ナルト「なぁねーちゃんってさ、どんな人?」
その言葉に心がキュッとなる
もうはっきりとしない眼差しに
なんて言えばいいのか喉に詰まって
息になって消える
どんな人?
そう言われて心に浮かぶのは
遠い昔の思い出
極端な人生で典型的
そんな事を話してもどうしようもない
だけど隠し事は不和の元
出来るだけ伏せてそれでかつ大事な事を伝えよう
春の宮「他人に愛を与える為に生きる人だよ」
何故か声が震えて手に力が入る
伝わっただろうか、いいや違うだろう
でもきっと分かってくれる日が来ると信じている
ナルト「何で?」
何でと言ってその次に聞こえてきたのは
規則正しい寝息
寝たのかと安心する心を他所に
幸せそうに眠るナルトに思わず笑みが零れる
この子ってば呑気というか気ままというか
まぁそういう所が好きなんだが
春の宮「何でかって?それはね」
夜の声に掻き消されて
真実は誰にも聞こえる事なく消えた
春の宮「春の国の最後の王女として国を滅ぼした
罪を一生かけて償う為だよ」
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シリアース!!
まさかのシリアース!!
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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2018年3月26日 22時