好きも色々 ページ13
ナルト「母の日って何すんだ?」
ラーメンを切る音、啜る音
店主がかける陽気なかけ声、割り箸をわる音
そして最近修行で家にいないナルトの声
様々な音が混じったラーメン屋で
そんな事を唐突に聞かれてしまった
このラーメン屋もナルトが居なくなって
サスケも里から居なくなって
全然来なかったのに
それに相まって初めて母の日の事について
聞かれたからなんだか新鮮に思えた
春の宮「文字通り母親に感謝する日だよ」
すんっと鼻に匂うコクのある香りに
口内に溢れんばかりの甘み
そして心から感じる美味しいという思い
なんだか大きくなったナルトの背中に
寂しいような嬉しいような
複雑な感情を抱いてしまった
一体なんでそんな事を聞くのか
意味は分からなかったが
もしかしてなんて期待しているのも事実
ナルト「でさ、俺にとってはねーちゃんが母親だろ?」
春の宮「そうだね」
何かしてくれるんだろうか
そういう高望みが膨らんで
笑みとなって溢れる
本当に最近はナルトといる時が少なかった
修行で頑張っているとはいえ
心底寂しかった
家に帰ってもナルトの声が聞こえない
ご飯も自分の分しか作らない
お風呂も一人ではいる
ナルトは分からないかも知れないが
この辛さは母親にしか分からないものだ
ナルト「でもさ俺にとってねーちゃんは只の母親じゃないんだ。もっともっと特別な存在で…………
そのなんて言うか、本当に好きなんだ」
春の宮「私も本当に大好きよ」
一つ一つの言葉があったかくて
寂しい心は一気に溶けて消えていった
その言葉がどんなに嬉しいか
言い表す事は出来ない
ナルト「俺が言ってんのはそういう好きじゃなくて!!」
春の宮「?」
ナルト「あぁもう!ねーちゃんの鈍感!」
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オマケ
春の宮「ナルト!!お風呂に入ろう!」
ナルト「えっ!?俺もうそういう歳じゃねえってばよ!」
春の宮「…………ダメ?」
ナルト「ゔっ!分かった一緒に入るってば」
春の宮「ありがとう!」
ナルト(俺、大丈夫かな)
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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2018年3月26日 22時