本気で孕ましてやる。続！【鬼滅の刃】

不死川夫婦の逢い引き ページ45

『あ、あれは…』

不死川「………最悪すぎんだろ」

今回はこの夫婦の話

不死川実弥、決死の逢い引きに誘ったところ

奥さんの快諾をいただいて

晴れて一緒にデート…という算段だったが

二人の距離は縮まることはなく

その上、視線の先には

あの冨岡義勇がいたものだから

二人の逢い引きは複雑になってしまった

『日本人形みたいに整ってるなぁ…』

不死川「お前、男のセンスなさすぎだろ」

奥さん、実は心は不死川にあるものの

顔の好みは冨岡義勇なのである

その少し乱れた黒髪に深淵を覗いたような瞳

黙っていれば日本人形みたいにだって見える

そんな義勇の顔を見ると

なんだか甘やかしたくなるというか…

ぎゅーってしたくなるというか…

あんな弟が欲しいなって思ってしまうのだ

ここで余談だが

奥さんは大家族の長女である

もちろん小さい子が大好きだ

『箸の持ち方が違うよ…！危ない！周りをちゃんとみて…！！ぶつかっちゃうよ』

不死川「……」

隣で死ぬほど可愛い想い人が

惚けた顔をして義勇を見つめてるとなると

旦那さんだって気分が悪くなるものだ

その目つきを凶悪なものにさせて

雰囲気はいがついた氷と変わる

それでも奥さんはその変化に気づかない

そもそも奥さんに

旦那さんが嫉妬するという概念がないのだ

こんなにも好きなのに実弥が冷たくするからである

不死川「おい！」

気にくわない様子の旦那さんがついに行動に出た

奥さんの柔らかな頰をつねり

その大きな瞳をこっちに向かせる

怒ったように顔を歪ませ

尖り歪んだその言葉をかけるのだ

不死川「お前の旦那は俺だろうが」

『は……はいぃ…』

こうやって少しでも本心を漏らせば

お互い顔を真っ赤にさせて固まってしまうのだ

羞恥に顔を赤くさせ

信じられないぐらい心臓を跳ね上げる

奥さんは片想いだと思っていた人の嫉妬を感じて

きゅんーっと濃度が上昇する

実弥は奥さんが義勇を見たときよりも

顔を真っ赤にさせたものだから

嬉しいというか、一周回って恥ずかしいというか。

嫉妬…とか、子供みたいだとか。

『そ、そういえば！！お漬物がきれてたんですよねぇ！！！』

不死川「そうか！そうなのか！？なら買わないとな！！」

ギクシャクとした会話でその空気を去ろうとする二人

急いで歩こうとすると

ふとした風が吹いて

やっとの勇気がでて。

『え…手…？』

手を繋ぐのだって精一杯な二人だ

でも、幸せだななんて思っちゃう二人である

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