気絶する五秒前 ページ3
過去に聞いた事がある
あっでもどうだったかな
本当に薄ぼんやりとしか覚えてないから
聞いた事がある気がするだけだ
…母さんとの初デートはここなんだぜ
センスがないとかそういう以前に
本当にどうでもよかったのだが
実際自分がデートに誘うという時になると
どうしてもすがってしまうものだ
失敗だったかもなんて後悔するのは
実際やってからじゃないとわからない
「ぼーや?どうしたの?」
凛とした鈴蘭のような声は
このコクの効いたラーメンの匂いに
不似合いで違和感を覚えた
視界には味噌味のラーメンと
当店オリジナルラーメン
その前でふんわりと微笑む
月の宮Aの姿があった
普段は長い布でほぼ顔は
隠されているのだが
今日はお忍びで俺と出かけているため
素顔が丸見えだ
サラサラの長い髪が話すたびに揺れたり
その大きくて綺麗な宝石のような目に
自分が映っているのを意識するだけで
鼓動が早くなったりするわけで
我ながら女々しいと思ってしまう
でもきっとそれは周りも一緒なわけで
チラチラとこちらを見てくる男の視線が
気に障った
ボルト「いや、別になんでもないってばさ」
ここで妬いてしまったなんていうことができれば
もう少し気をひく事が出来たかもしれないが
生憎出来ないのは母親の遺伝子というか
どうしても色恋沙汰に奥手な性格なのだ
「顔が赤いけど大丈夫?」
考えただけで顔に現れるのも母親譲り
どうしようもない自分にむしゃくしゃして
逃げるようにラーメンを口に放り込んだ
「口が汚れちゃうよ」
そう言ってすらりと雪のような手を伸ばした彼女
左ほっぺに感じる人の体温と
甘い桜の香りが彼女のものだと知って気絶するまで
5
4
3
2
1
ボルト「おわあああ!/////」
「え!何!?ぼーや!」
この話は
恋にウブなうずまきボルトと
五歳年上の鈍感美人の月の宮Aの
むず痒い恋の物語である
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけ
シカマル「おい、おまえのところの息子また倒れた
らしいぞ」
ナルト「え!またか!?何回目だ?」
シカマル「なんか日向を思い出すな」
ナルト「まさか誰かに恋でもしてんのか?」
ボルトに迫る危機ーーー!!
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきぽん | 作成日時:2018年3月22日 20時