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貴方の好きな人 ページ13
汗が今から降る雨のように
体中を駆け巡る
ばれてしまったらいけないじゃんと思うのは
ほんの遊び心から
「なんで？！」
ボルト「気配ぐらい気づくっての」
「う…」
さすが七代目火影の息子って所か
侮るべからずってことだ
ボルト「で、何してんの？」
「えーと、ポケットなモンスターをマスターしようかなって」
ボルト「別の作品めざしちゃってるよね、それ」
「あはは」
さて困った
一体どうしようか
困ったように目を閉じたものの
頭の回転がついていけずオーバーヒートを
起こしそうだった
そんな私に天が味方してくれたのか
頭を冷やすように冷たい雨が降ってきた
高貴な人用に作られた
質の良いシルクの布は良く水を吸って
だんだんと重たくなってくる
どうこうする前にとりあえず雨宿りをした方が
大事だ
「雨が降ってきたから何処か行こうか」
ボルト「結局なんのようだってばさ」
「いやぁぼーやの好きな人を知りたくて」
錆びたブリキのように動きそうにないぼーやに
油をさす
どんなに大きくなっても私にとっては
可愛らしい弟のような存在なので
やっぱり体調には気をつけて欲しい
彼のふさふさした柔らかそうな髪だって
濡れてしまってべったりと肌についている
全身を絶え間なく殴る雨は土砂降りとなっていた
鼻を掠める雨の香りが冷たかった
ボルト「…だ」
雨の音が聞こえる
絶え間なくずっとずっと
「え？」
ボルト「俺の好きな人は月の宮Aだ」
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作者名：ゆきぽん
| 作成日時：2018年3月22日 20時
