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聞いてくれますね、ボス! ページ10

『こういうわけです!』

森「君、結構頭がキレるんだね。でも、どうして先にこれを言わなかったのだい?採用されたと思うよ?」

『はっ!?提案すればよかったんだ!!』

森「前言撤回するよ。君は馬鹿だ」

『アイ、アム、おバカ…』

そろそろ話も日差しも頃合いに差し掛かっている

はるか東の空、地平線と交わる太陽は

定時を伝えるかの様に優しく包み込んでくれる

帰る時間なのか、どうなのか

世間の一般人達や遊び疲れた子供達が

檻から解放されたかのような幸せそうな趣で

帰路についているのが見えた

ここからでは全て小さな駒のようにしか見えないのが

欠点なのだが。

森「それで、そろそろ君の異能力を解いてほしいのだけれど」

『ボスを縛りっぱなしにするなんて恐れ多いです』

森「まず、縛る時点で疑問を覚えるべきだよね」

自らの蜘蛛の糸に絡みとられ

身動きが取れなかったボスが大きくため息をついた

なんだかどっと疲れている

そりゃあたしかに、ポートマフィアのボスだもの

仕事が多くて忙しいのも当たり前か。

森「ところで、君。この異能力について教えてほしい」

『…?私?』

ボスの自由を奪っていた自身の異能が

黄昏とともに宙に打ち解け消えて行く

その姿はまるで太陽について行くようで

夜の到着を感じさせてくれた

その折、突然のボスからの質問。

なんだか目が座っているようにも見えるが

どこか高揚感溢れた声が

少しだけ寒く感じられた

その眼差しは好奇心を物語っている

目は口ほどに物を言うとはまさにこの事。

森「君の話を散々聞いたんだ。これくらいはいいだろう?」

『はい。別に減るもんではないですし…』

そう言って自身の右手を空に向ける

そして昔散々、ふざけて遊んだその感覚を

ゆっくりと思い出す

イタズラや遊びに持ってこいだった異能が

まさかポートマフィアのボスの関心を買うなんて

人生何があってもおかしくないんだな

と、昔の無邪気な笑顔を思い出し思った

まぁ、ホームレス生活スタートを切った時点で

分かりきった事なんですけどね!

『私の異能力は【蜘蛛の糸】と申します
蜘蛛の糸を創造するんです』

森「それは手の平から?」

『いえ、どこでも大丈夫ですが、手の平の方が…』

そう言って蜘蛛の糸をまた創造する

今度は夜色に紛れた糸だ

その糸を沢山の書類の山々へと向かわせる

そしてゆっくりと絡ませて指を動かし整理する

『こうやって操りやすいので!』

一杯食わされた→←その後の…



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ルナ - 森さんに、、、大胆なwww (2020年3月9日 13時) (レス) id: 812eb5a34d (このIDを非表示/違反報告)
こん(プロフ) - 豪快過ぎる……ww (2019年1月8日 22時) (レス) id: a9d22d7cfb (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 森さ〜んwww (2018年7月25日 0時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)
リノンωライム - おはげ(丁寧語)の人にそれは、、、(いいぞもっとやれ) (2018年7月24日 22時) (レス) id: a3472cafe2 (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 大胆な行動に出た主人公...無事に定時に帰れるのかwww (2018年7月24日 19時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきぽん | 作成日時:2018年7月24日 0時

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