22 本祭 ページ23
______本祭当日
本祭では昨日の前夜祭を踏まえ、本祭の披露を教師と生徒が評価する。そして何よりも盛り上がるのは、生徒の家族が本祭では参加可能なのである。問題児クラスの面々たちはそれぞれ、家族や友達と楽しい時間を過ごしていた。
一通り自分の持ち場の見回りが終わったオリアス・オズワールドは休憩がてらに監督する遊戯師団の師団室の扉を開けた。
「___何してんの・・・?」
そこには、椅子に乗りながら高速回転しているAの姿があった。
『あ、ラッキー先生』
話を聞けば、他の生徒たちは家族や友達と一緒に本祭を回るため、出払ってしまったらしい。まだ一人で回り続けている。
「君は親御さんたちとかとは一緒に回らないの?」
回っていた椅子がピタッと止まり、一瞬、彼女の顔が曇ったように見えた。だが、すぐにしょんぼりとした顔で____
『残念ながら両親は忙しくて来られないんです・・・。クララたちも家族と回るって。でも、いいもんね、ラッキー先生に遊んでもらうから〜。ね? 遊んでくださいよ〜』と椅子ごとオリアスに詰め寄ってくる。
オリアスは苦笑いを漏らした。17歳といえどもまだ子供だ。家族が来られなくて寂しいのだろう。仕方がないから少しぐらいは付き合ってあげようか。
「いいよ。少しだけね____で、何して___」
Aは「わーい。」と言うと、椅子から飛び降り、オリアスの腕をガシッと掴む。
「え?」
『言質は取りましたよ』
ニヒルな笑みを浮かべるA。
「え??」
『じゃあ、屋台荒らしとでも行きますか! しゅっぱーつ!!』
「っちょ!!」
オリアスは訳も分からないままズルズルと連れて行かれる。
「(え、遊ぶって屋台で?? てか、腕力強すぎないこの子!?)」
その後、オリアスの家系能力で屋台の商品や食べ物を次から次にタダでゲットしていくA。
「ま、まだ、行くの??」
『え? まだ屋台残ってますよ。』
___________
結局、他の保護者と各師団から苦情が入ったことで様子を見に来たカルエゴに説教をくらうまでAの横暴は続いた。
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ヒヨコ(プロフ) - 奇等生さん» 読んで頂き感謝です🙇 夢主ちゃんに絶対にダーリン呼びをさせる!という気持ちで作りました😏 (12月31日 0時) (レス) @page22 id: e4f287ed65 (このIDを非表示/違反報告)
奇等生(プロフ) - めっちゃ面白いです!夢主ちゃんのダーリン呼びはぅ!ってきました (11月26日 23時) (レス) @page38 id: f4fe6b043b (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコ(プロフ) - 華さん» ありがとうございます🙇 (11月22日 21時) (レス) id: 025ddae4e2 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 全く同じ名前の人居てビビった。自分のどタイプの作品で、初めて見た時驚きました。他の作品も読んでみます!これからも頑張ってください、応援してます!! (11月21日 20時) (レス) id: e7080f896a (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコ(プロフ) - 華さん» 読んで頂きありがとうございます。ご期待に添えれるように更新していきます😀 (11月18日 22時) (レス) id: 025ddae4e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2023年10月19日 19時