自由人 頑張る

15 緑色の髪 ページ16

が、しかし、これまであまり他人に関わってこなかったためか、相手との仲が良くなるための距離感がよく分からない。




どうしたものか、そう悩みながら手元の資料に目を落とす。今は今年の授業の選択科目を自分で選んで提出する時間である。




利き手が怪我で使えないので反対側の手でペンを持つが、うまく書けない。Aは苦戦していた。




『あっ。』




ペンが落下する。




「Aち、大丈夫？？」




拾ってくれたのは、確かイルマ軍団の一員で＿＿＿＿




「私、ウァラク・クララ！！ 右足がコナーで左足がマーフ！ 使い魔はファルファル。Aちはもう授業決めた？？」




元気に自己紹介を始めたクララ。




『あ、ありがと。』




そう言ってAがクララからペンを貰う前に、Aの授業選択の紙をクララが自分の目の前に持っていく。




「Aち、書くのやってあげる！！」




ありがたいことに授業選択を手伝ってくれるようだ。思いもよらない申し出に感謝したAであった。




＿

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