閉じ込められました。【SnowMan】 (ページ4)

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キスしないと出られない部屋緑ページ4

阿部side

『阿部ちゃん阿部ちゃん』

「あれ、寝てた？」

『阿部ちゃん、キスしてください』

「いや何で？」

彼女の可愛らしい声に目を覚ますと

急にキスをねだってきました。

いや、いつものことだけどさ、

いきなり、一緒にお風呂入ろ！って言いだしたり、

雨の日に遊園地行きたいとかいう不思議な子って分かってるけどさ、

いつまでたっても慣れないよ

「待って、ここどこ？」

『なんかね、キスしないと出られないらしいよ～』

「何それ」

『ほら』

そう言って彼女が見せてくれた紙には

キスしないと出られない部屋と確かに書かれている

「いや、怪しくない？」

『まあまあ、試してみようよ～』

「はいはい、」

『HiHi Jets…』

「……」

俺の彼女はムードというものを知らないらしい

このふわふわしたノリの中でキスするの？

『亮平くーん？』

はい、と目をつぶってキスを待つA、

その姿を見ると自然と頬が緩む

やっぱりAには敵わないな

小さな唇に優しくキスを落すと、もう一回、もう一回とキスをしてしまう。

『もう、多いよ亮平くん』

「ごめんごめん、つい」

『あ、出口出てきたよ！行こ！』

急に名前呼びになったり、行こって言いながら笑顔で手握ったり。

いい意味で、何年経ってもまだ慣れないな。