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4つ ［過去］ ページ4
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ある日、家族全員で動物園に来ていた。
先日誕生日を迎えた私の発案だった。
二十歳になり、久しぶりにみんなで旅行がしたかった。
「次はキリンを見に行かないか？」
案外誰よりもノリノリなのは父だった。
子供のようにはしゃぎ、私達を振り回す。
「もー、はしゃぎすぎよ！」
と言う母も満更でもない顔をしている。
「ほら二人とも早く来なさい！」
父に呼ばれ兄と顔を合わせ、走り出す。
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このときは幸せな空間だった。
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「キャー！！！！！！」
前方から悲鳴が聞こえてきた。
動物に接近して小さく悲鳴をあげる人は何人もいたが、どう考えてもこれは違う。
「っ、救急車！！！！」
何か大きな事が起きているようだ。
見るとあたりは血の海と化していた。幼い子供、カップル、様々な人から血が流れ出ていた。
どうすることもできず立ち尽くしていると、何者かがこちらに向かって走り出してきた。
思わず後ずさる。
その人の手には、血だらけの包丁が握られていた。
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「うっ、」
父が刺された。
そして母の腕、兄の脇腹に包丁が掠り、そこから血が滲んだ。
、私の番だ。
犯人が包丁を私に向かって振り下ろす。
興奮しているため、刺さることはなかった。
が、お腹に深い傷を負った。
サイレンの音と、悲鳴を聞きながら私の意識はそこで途絶えた。
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作者名：ふーか | 作成日時：2019年8月26日 11時
