■Candle...1 ページ1
*
*
*
大きなステージ、眩しいライト。
俺らを支えてくれる沢山のファンのみんな。
・
クタクタだったけれど、何となくアルコールを体が
欲しがっている気がして帰宅する前に馴染みのバーに足を向かわせた。
・
チリンチリンと寂しいベルの音が鳴ると
マスターが“お疲れ様”と言って俺を出迎えた。
・
店内に設置されているTVにはジューンブライドということもあって
丁度、結婚式のCMが流れていて、
・
“涼介、私…………彼女、やっていけないよ”
・
Aのあの言葉を思い出させた。
サヨナラをしてからもう一年以上。
ここに連れてきたこともあったっけ。
・
別にお互い、これといって相手に嫌いなとこがあったわけじゃない。
むしろ、俺はすごい好きだった。
・
すげぇ大切にしたつもりだし、愛したつもりだし……
だけど、仕事が波に乗り始め会う機会が減り
電話をする機会も減り、メールもする機会も減り。
・
俺の気持ちもAの気持ちも上手く伝わり合えず
俺らの恋は自然と終わりを迎えた。
・
彼女は今、何をしているんだろう。
彼女は今、俺と同じく少しでも思い出してくれてるのかな。
・
何杯飲んでも、考えることは今日はそれしかなくて。
2時間ほどでバーも後にした。
・
クラクラするほどのネオン街。
ふと空を見上げれば、その光が滲んで。
・
あの日には戻れないと分かっていても
無意識にAの連絡先をタップしていた。
・
出てくれないかも。着信拒否されててもおかしくねぇし。
生温かい夜風に頬を撫でられ、体が包まれ。
・
黙ってコール音に耳を傾けていれば
懐かしく愛しい声が俺の鼓膜を揺らした。
・
((もしもし…………))
・
きっと、電話をかけられたのはアルコールの勢いだろう。
今までずっとかけられなかった臆病者の俺だ。
・
涼「今、何してんの?」
((えっ…………))
・
戸惑うのも無理はないよな。
何してんのって彼氏の時の俺が言うならまだしも
元彼になって暫くたった俺が言う資格は無いんだから。
*
*
*
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おんぷ(プロフ) - みなさん、たくさんのコメント本当にありがとうございました!超短編だというのにたくさんの人に読んでいただけて、お星さまも赤く染まり作ったかいがありました。また、新作を作った際にはお知らせさせていただきます。 (2014年8月23日 17時) (レス) id: 2205e33a70 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - ゆいぷうさん» おんぷの作品の中でプレイリストでまとめてありますのでぜひ見ていただければと思います。 (2014年8月23日 17時) (レス) id: 2205e33a70 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - ゆいぷうさん» 返事遅くなってごめんなさい。おんぷの小説を大好きと言っていただけてとてもうれしいです。涼介君のお話だと貴方の隣に行きたくて。や、俺の専属メイト゛ちゃん、あとは曲を元にした作品もあります。 (2014年8月23日 17時) (レス) id: 2205e33a70 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぷう(プロフ) - 私、おんぷさんの小説が大好きです。おんぷさんの小説のなかで山田涼介くんのってgame start 以外に何がありますか? (2014年7月30日 0時) (レス) id: 2a53dcb5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルウ(プロフ) - 100票目のお星様押すことが出来て嬉しいですw僅かな文章でもおんぷさんの凄さが伝わって来ます(●´ω`●) (2014年7月5日 23時) (レス) id: 18d4cddb2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2014年6月20日 1時