【男主】乙ゲー苦手な俺が美風藍の弟ロボに転生した結果。 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:4,046 hit

Music50 ページ3

美風藍。

彼には本当に感謝してもし切れないほどだ。

どれだけ仕事が忙しくても、美風は23時きっかりには早乙女学園にある俺の部屋に戻ってきて、スリープするまでずっと俺の事を見守ってくれる。

そのお陰か、俺は毎日快眠である。

……だが、美風は俺のことになると、少し周りが見えなくなるらしい。

なんて言うか、態度が豹変する。

何故か。

俺の前で見せる笑顔には、兄弟以上の何かがあるような気がしてならないんだ。

でもきっと、それも気のせいなんだろう。

あの吸い込まれそうなほどに美しい瞳には、嫉妬や憎悪、猜疑なんて似合うはずがないんだからな。

そして……音羽A。

本当は俺みたいに「俺」なんて一人称は使っていなかったみたいだ。

QUARTET NIGHTのメンバーも嶺二、蘭丸、藍、カミュ、と優しい口調で呼んでいたみたいだし、よく柔らかく『笑う』人だったという。

……さて、その笑顔は果たして『ホンモノ』だったんだろうか。

それを知る術は、どこにもない。

ただ、そうであったらと願うばかりである。