Music29 ページ30
『アイシテルの言葉は 凍りついたまま
僕だけ残して 消えてゆく…
それが
それは、曲がラスサビに差し掛かるCメロ終盤に起きた“らしい”。
俺が覚えているのは、この歌詞を歌った所までだ。
…ここまで言えば、察せる人もいるだろう。
もう単刀直入に言おうか。
どうやら俺は……歌ってる途中にぶっ倒れたらしいんだ。
◆◆◆◆◆
俺からしてみれば、ふっと意識が遠のくって表現が合ってる。
頭痛もしなかったし、倒れる直前までは本当に元気だったんだ。
……なのに、声が急に出なくなったと思ったら、次いで体も思うように動かなくなって。
気づいたら、視界が横転してた。
パソコンの画面をシャットダウンするみたいに、ぷつんっと意識が途切れた。
それで、次に気がついたのが、医務室のベッドの上だった…って訳。
で、俺は今、困惑中なう。
『ぁ……れ……ここ、どこだ…………?』
「気がついた?A」
ベッドに横たわる俺の隣には、何故かこちらを心配そうに見つめる美風がいた。
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作者名:蒼乃 | 作成日時:2020年6月10日 21時