Music24 ページ25
「音羽……貴様まで、言わせておけば…っ！」
「冗談。ごめん、ごめんってば。そんなに怒らないでよ、カミュ」
今にもガチで氷漬けにされそうになった俺は、急いでカミュに謝罪の意を示す。
おお怖、危ない危ない。
ここに来てまだ5時間も経ってないのに、また殺されるのはゴメンだしな。
何回か謝ると、ふんっとそっぽを向いて黙るカミュ。
そしてその後ろで腹が捩れるんじゃないかってくらい大爆笑する黒崎蘭丸氏。
あの調子だと、自分もディスられたことはもう忘れてるみたいだな。
それならそれで、謝る手間が省けたからいいや。
「黒崎蘭丸、カミュ、だよna………じゃない、ですよね」
指差し確認。
でもこんな強烈な人達、妹から聞いただけとはいえ、そう簡単に忘れるわけないよ。
ギャップの塊みたいなもんだしな、カルナイ。
…しかし、この人たち今俺の事『後輩』って言ったよな。
後輩って、すたーりっしゅのメンバーのことじゃなかったっけ？
後輩って言うくらいだから、すたーりっしゅの他にもたくさんいて、俺はその中のひとり…とか？
くそ、もう前世で少し詳しく勉強(？)してくるべきだったな。
「改まって言うことでもないけどな。後輩ならちゃんとおれたちの名前くらい覚えろよ。付き合い長いんだし」
「ぼくちんの名前が一番に出てきたってことは〜、ぼくのことが一番好きってことだよね？ね、Aちゃん！」
…いや、全くそういう訳じゃないんだが。
でもまあ訂正するのも面倒だし、いいや、そういう事にしておこ。
QUARTET NIGHTって大人っぽいグループだと思ってたけど、オフだと意外とわちゃわちゃしてるんだな。
ふう…。
また独りでに出た溜め息。
俺としてはそれ自体そんなに深い意味は無かったし、皆も特に気にする気配はなかった。
そう、ただ1人を除いて。
「A………大丈夫？」
「ん……美風…」
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作者名：蒼乃 | 作成日時：2020年6月10日 21時
