Music12 ページ13
コンコン。
すると、ドアがひとりでに音を立てた。
ポルターガイスト?
いや違うか、来客だ。
「…どうぞ」
「入るよ、A」
どうぞ、とか言っときながら思い出した。
俺今、上半身裸だよ。
どうしよう音羽、ごめん。
とりまごめん、謝っとく。
「……ちょっと、何やってんの」
「いや、俺はただ着替えを…って」
開いたドアの向こうには、やはり見覚えのある顔。
名前なんだっけ、この不思議な髪型の人。
「今日は朝から仕事だって言ってあったでしょ?君らしくもない。まだ着替えすら済んでないなんて…ボケるにはまだ早いんじゃない、A」
このハイトーンボイス、可愛げのない言動…
………そうだ美風だ、美風藍。
ちなみに、俺の妹の推しだった奴。
えーと…確かロボットなんだよな、コイツ。
全くそうは見えないんだけど。
一体どんなハイテク技術使ったんだよ。
頼む博士、それ教えて。
そしたら元いた世界にその技術持ち帰って、有名になってくるよ、俺。
一気に昇進間違いなしだな、きっと。
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作者名:蒼乃 | 作成日時:2020年6月10日 21時